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2009.11.22

その六 待望のアジャンタ石窟壁画・蓮華手菩薩と対面!

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今回のインド世界遺産めぐりで最もみたかったのはアジャンタ石窟寺院。アウランガバードからバスで2時間くらいのところにある。

30の仏教窟はワーグラー河の流れる狭い渓谷にそって馬蹄形に曲がった岩山の断崖につくられている。その時期は紀元前1世紀~紀元後1世紀(前期窟)と5世紀中頃~7世紀(後期窟)だが、石窟は1819年、虎狩りにやって来たイギリス人ジョン・スミスによって偶然発見されるまでは1千年間もジャングルに埋もれていた。

観光バスは石窟のすぐ近くまでは行けず、すこし離れた駐車場で待機。シャトルバスに乗り換え、5分でつく。ここからは段差のある石段道を登って第1窟まで行く。ここでも籠サービス(往復500ルピー、約1000円)がある。前日のエローラ観光で太ももの筋肉痛に見舞われた隣の方は真っ先に手をあげ、4人の担ぎ手にアシストされ軽快に進んでいく。キツイ歩きということはないが、気温は30℃を超えているから、少しは体力を消耗する。

★ワーグラー河に面したアジャンタ石窟群(上の画像)
★第1窟の内部(上から2番目)
★第1窟の壁画・蓮華手菩薩(下から2番目)
★第2窟の壁画・ブランコに乗っているナーガ姫(下)

2時間半の観光で中に入ったのは後期窟の1、2、16、17、19、26窟と前期窟の10窟。見学はいきなりお目当ての壁画がある1窟からはじまった。BS2生中継のビデオを目に焼き付けているので、現地ガイドさんの話を聞かず、‘蓮華手菩薩’を夢中になってみた。石窟内はどこも壁画の保護のため常設灯が無く、写真はフラッシュがダメで、ビデオ撮影もNG。

このヴィハーラ窟(僧院)の天井は写真のように低い。中央の奥に石づくりのブッダが鎮座しており、手前の壁には左に‘蓮華手菩薩’(白い菩薩ともいわれる)、右に‘金剛手菩薩’(黒い菩薩)が描かれている。‘蓮華手’の顔は眉がつながり、鼻筋を高くみせるため白のハイライトを入れている。視線を釘付けにするのが青い蓮華を持つやわらかい右手と腰のくびれ。彫刻でも絵画でも人体をこのように生身っぽく、官能的に表現するのは人々に宗教を親しみやすいものにするため。あとのカジュラホの寺院でドドッと出てくる。

この1窟について重要な情報がある。バスが駐車しているところに現在、白のドームが建設されている。ここに‘蓮華手菩薩’の精巧なレプリカを置き、5年後には1窟の中は見れなくなるという。壁画の損傷が今以上にひどくならないための措置だから致し方ない。こういう話はここへきてはじめて知ったが、いいタイミングでこの最高傑作がみれたものである。暢気にかまえていたら、悔いを残すところだった。ミューズのお導きに違いない。

天井や周りの壁に描かれているのはブッダの生涯をつづった仏伝とブッダの前生の化身を物語る本生の話。風俗画の形をとって精緻に表現されている本生の絵には惹きつけられるのがいくつもある。例えば、2窟ではナーガ姫がブランコに乗っていたり、17窟に描かれた鬼退治の‘シンハラ物語’では、酔っ払った女がリアルな姿で登場する。

幸運にも仏教美術の根源ともいうべきアジャンタ石窟の壁画を沢山見ることができた。嬉しくてたまらない。

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