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2009.11.19

皇室の名宝展2期 その一 絵師草子にやっと会えた!

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東博で開催中の‘皇室の名宝展2期 正倉院宝物と書・絵巻の名品’(11/12~11/29)を心ゆくまで楽しんだ。1期に続いて絵画、工芸、書の名品がずらっと展示されているから、腹の底から嬉しくなる。こういう名品はこの先10年はお目にかかれないので、目に力をいれてみた。

目だけではなく、足にもぐっと力を入れてないと、列をなす大勢の人々に作品の前からはじき出されそうになる。平日の10時に入館したのに、館内は人、人でごった返している。古墳時代の銅鐸や鏡が展示してある最初の部屋は混み具合がすごいので、すぐ見る順番を変えて、絵画が展示されている第二会場へむかった。

そこにありました、あしました!お目当ての上の‘絵師草子’(鎌倉時代ー南北朝時代、14世紀)が。これは10年前、展示替えで見る機会がなく、06年にあった‘大絵巻展’(京博)のときは一番みたい上の場面ではなかった。やっと、思いの丈が叶えられた。この貧乏絵師が陽気に踊る姿が実にいいし、女たちもうれしくてたまらないといった様子。おもしろいことに手前の横から描かれた女の子の顔は‘小野道風像’の顔とよく似ている。

‘春日権現験記絵巻’(真ん中、鎌倉時代・1309年)を見るのは4度目。最初の出会いは16年前にあった‘やまと絵展’(東博)、次が10年前の名宝展。03年、奈良博であった‘女性と仏教展’にも明恵上人の話のところが出ていた。今回の場面で熱心に見たのは大工職人の場面。職人たちは縦に並んで墨をはじいて板に線をつけたり、ノミで削ったり、かんなをかけている。

とくに目が点になるのがくるっと曲がったかんなの小さな削りかす。リアリティのある表現に感心する。上部では休憩中の男たちが一杯やって顔を赤らめており、その左には乞食がお椀をもって物乞いをしている。これをみれたのは大きな収穫。ほかの場面で足がとまったのは最後の山々に雪が積もっているところ。雪の質感描写が見事!

下の‘蒙古襲来絵詞’(鎌倉時代、13世紀)の馬の腹からしたたりおちる赤い血は強烈なインパクトをもっている。すごい絵である。この絵と再会できた幸せを噛み締めながら見ていた。

初見の絵で魅了されたのは狩野探幽の‘井手玉川・大井川図屏風’。これは前回見逃したので、注目していた絵。左隻に描かれた紅葉の下をいかだが斜めに下ってゆく構成にとても惹かれる。そして、目を楽しませてくれたのが最後に飾ってあった狩野永岳の舞楽の絵‘散手・貴徳図衝立’。そのシャープな色調にぐっと惹き込まれたので、‘絵師草子’同様、大きな○をすぐつけた。

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