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2009.10.26

東博平常展の名画! 与謝蕪村・岩佐又兵衛・渡辺崋山

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2度目の‘皇室の名宝展1期’(10/6~11/3)を見たあと、本館の平常展に寄った。この度は他の展覧会をいくつも回ったので2階の書画(10/6~11/15)と浮世絵
(10/6~11/1)のコーナーに展示してある作品だけをみた。書画10点のなかにいい絵があったので紹介したい。

★与謝蕪村の‘山野行楽図屏風’(上の画像)
★岩佐又兵衛の‘本性房怪力図’(真ん中)
★渡辺崋山の‘佐藤一斎(五十歳)像’(下)

蕪村(1716~1783)のこの絵(重文)は2年前くらいにでたような気がする。とてものんびりした絵。上は左隻で、右隻には男を乗せた3頭の馬がちょうど坂道にさしかかるところが描かれている。最後尾の男のすぐ近くに三日月がみえる。月がこれほど低い位置にあると、山道とそこまでの距離は相当あることになるのだが、こういう絵はそんなことは気にしないでアバウトに楽しむのがいい。

左の場面では4人の文人と従者の童子6人は左から斜め上にむかって進んでいる。文士は皆酔っ払っているのか自分ではまともに歩けない様子で、おぶってもらったり、背中を押してもらったり、また肩を担いでもらったりしている。ここでは山々の線描はさらっとしており、親しみを覚える人物が主役。気楽に見ているつもりでも、惹きこまれる。

‘本性房怪力図’は色が薄いのでちょっと見づらいところがあるが、漫画をみているようでおもしろい。はじめて見たのは04年の岩佐又兵衛(1578~1650)の回顧展(千葉市美)。視線は左上で大きな石を頭上に持ち上げ、下にいる敵軍に投げつけようとしている坊さん(本性房)に集中する。この坊さん、とにかく怪力なのだ。

敵方の兵士(六波羅軍)が石の下敷きになり悲鳴を上げているのに対し、坊さんの向こう側では味方の兵士たち(宮軍)がこれをニヤニヤ笑いながら見ている。‘あの坊主、ものすごい怪力だな!これは頼もしい。お陰でわが軍の勝利は間違いなしだな。お酒でも飲みにいこうか、まだ早い?’合戦絵で笑っている人物はみたことがないので、夢中になってみた。

‘佐藤一斎’(重文)は二つの絵とは対照的にぐっとシリアスな肖像画。渡辺崋山
(1793~1841)というとすぐ思い浮かべるのは国宝‘鷹見泉石像’(拙ブログ07/9/3)とこの絵。そして、儒学者、佐藤一斎(1772~1859)の顔を見ると条件反射的に片岡鶴太郎の顔が出てくる。見れば見るほど二人はよく似ている。鶴太郎も絵描きだから、まわりから一斎のことを言われているに違いない。

崋山の肖像画でもうひとつ是非見たいのは顔の横にこぶがでている‘市河米庵像’(重文、京博)。また、静嘉堂文庫にある魚図鑑タイプの絵‘遊魚図’(重文)にもいつかお目にかかりたい。

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