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2009.10.24

明治神宮で菱田春草展が行われていた!

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日本画家の菱田春草(1874~1911)は一生付き合っていこうと思っている画家の一人。それほど思い入れが深い画家なのにまだ回顧展に縁がない。7、8年前、愛知県美で開催された回顧展を日程の調整がつかず見逃したので、春草の絵をまとまったかたちで見るのは90%くらい諦めていた。

が、明治神宮文化館で‘菱田春草展’(10/3~11/29)が行われていることをつい先だってmemeさんに教えてもらった。この情報はまったくNOタッチ。memeさんに感謝々である。すぐ喜び勇んで出かけた。

作品の数は51点だから中規模な回顧展。前期(10/3~10/29)に28点、後期(10/31~11/29)に29点(うち6点は前期と同じ)。嬉しいことに前期追っかけ作品のひとつがでている。上の‘武蔵野’。これを所蔵する富山県近美に行く機会はなかなかないので、ここで見られるのは本当に有難い。

これは花鳥画と風景画を組み合わせた絵。手前いっぱいに生い茂る秋草のなかに一羽の鳥がとまっており、その遠く向こうに富士山がかすんでみえる。視線を寂しげな鳥に向かわせるとともに、大きな富士山と小さな鳥をフォルム的にセットにして秋の情趣をしみじみ感じさせる構成に見とれてしまう。

感動の絵はまだある。‘老子’(真ん中、長野県信濃美、)の牛のポーズにやられた。このように体半分を正面向きにして広く開けた前足をぐっと踏ん張る牛はみたことがない。東芸大美から出品されている‘秋景山水’も長いこと対面を待っていた絵。先輩画家である橋本雅邦の画風を彷彿とさせる。

しばらく息を呑んで眺めていたのが下の‘蓬莱山’(飯田市美博)。右に描かれた水晶の結晶体みたいな形をした岩山は中国を旅行すると見られる光景なのだろう。こういう岩を見る度に、現地でそのリアリティを体験しなくてはと思う。来年実現するか?左の松林は遠近感を出すために墨の濃淡で塗り分けているので、空間が大きく広がっていくように感じられる。

後期には見たい度の強い‘鹿’(豊田市美)や大好きな‘雀に鴉’(東近美、拙ブログ07/1/25))が登場するから、また出かけるつもり。

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コメント

いづつやさん
こんばんは

菱田春草展、私も昨日、観てきました。
小さいのに広がりのある蓬莱山にしばし見とれました...

投稿: lysander | 2009.10.24 23:11

to lysanderさん
lysanderも春草がお好きでしたね。これはまったく
NO情報だったので、嬉しくてたまりません。

数は50点ですが、いいのが揃ってますね。
いつか東近美が本格的な回顧展をやってくれることを
勝手に妄想してます。手元の画集にはまだ見たいのが
4,5点ありますからまだ済みマークはつけられません。

投稿: いづつや | 2009.10.25 00:44

こんにちは。私も丁度見てきました。
館内も落ち着いた雰囲気でつい長居を...今の季節と合った絵が多くて楽しめました!

投稿: noel | 2009.10.28 10:55

to noelさん
春草の雀の絵が大変気に入ってます。長らく待って
いた‘武蔵野’が急に現れたので、わくわく気分で
出かけました。

ここは料金が安くてゆっくり名画を楽しめますから
いいですね。後期は太田記念の‘花尽し’とセット
になりますから、またいい気分になりそうです。

投稿: いづつや | 2009.10.28 18:13

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明治神宮は初詣に何度か行ったことがあるくらいでした。人がごみ ごみと歩く様子が目について、そんなにいい印象を持っていなかっ たのですが、平日の朝早く行ったらとても静かです... 木目を活かした鳥居をくぐり、砂利道を歩いて行きます。空は青く、 路上には落葉を掃きながら道を清める男...近くに電車の音やホーム のアナウンスが聴こえてくるのが残念でしたが、ぴりっとした空気 に土地の力のようなものを感じました... そう、春草は晩年を代々木で過ごしたそうで、今は明治神宮になっ ているこの一帯は散策コース... [続きを読む]

受信: 2009.10.24 23:12

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