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2009.10.23

THE ハプスブルク展 その二 イタリア・ドイツ絵画の名画!

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海外美術館の作品を展示するお馴染みの名品展は頻繁に開催されるが、その7割は名前倒れ。期待を裏切らず、館の図録に載っている自慢の絵を惜しげもなく公開してくれるのはルーヴル、オルセー、そしてウィーン美術史美。

西洋絵画の展覧会で○をつけるのは図録に登場する絵が3点やってきたとき。日本にいて名画が3点も見れればもう立派な展覧会、気持ちよくビールが飲めるというもの。今回、ウィーン美蔵の作品50点のうち19点が図録(日本語訳あり、200図版)に掲載されている。そのなかで、とくに惹かれるのは、

★ティツィアーノの‘イル・ブラーヴォ’(上の画像)
★ヴェロネーゼの‘ホロフェルネスの首を持つユディット’(真ん中)
★デューラーの‘若いヴェネツィア女性の肖像’(下)

マドリッドのプラド美やロンドンのナショナルギャラリーにあるティツィアーノ(1485~
1576)コレクションには敵わないが、ウィーン美にもぐっとくるのがいくつかある。今回でている‘イル・ブラーヴォ’はとても気になる絵。6年前現地を訪問したときは飾ってなくて図録でその存在を知り、惜しいことをしたなと思っていた。その絵が目の前にある。これはサプライズ!夢中になってみた。

‘イル・ブラーヴォ’は雇われた刺客のことで、手前の男は左手に持った短刀を背中に隠し、金髪の男の襟をつかんでいる。金髪の男は恐怖心を感じはじめている様子で、そのリアルな顔の表情は見る者にも緊張感を与える。こういう内面性がでたカラヴァッジョ風の絵はこれまで見たことがない。

ヴェロネーゼ(1528~1588)は02年の名品展(東芸大美)のときは‘ルクレツィアの自害’で、今回は‘ユディット’。光に照らされたユディットの姿を見るとそれほど緊迫感がない。虫も殺したことのないような若い女性が気持ちを昂ぶらせることもなく、怖いホロフェルネスの首を落としたという感じ。

‘わたし、やっちゃたわよ!でも、意外に冷静だったの。皆がこの首をみると喜ぶから早く持っていって’。外見は弱そうにみえても度胸の据わった女性はいるもの。こういう女性がデカイことをやる。

デューラー(1471~1528)の女性の肖像画はとても気に入っている。前回もやってきたから、また多くのデューラー好きの心をとらえたに違いない。この絵はウィーン美の図録の表紙に使われている。モデルは現代に生きるイタリアの女性となんら変わらないから、絵の中にすっと入っていけるのがいい。

写真がなかった時代では、卓越した描写力をもっている画家の絵は大きな価値があり、心を和ましてくれる。ドイツ絵画にあってはデューラーはやはり特別な存在である。

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