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2009.10.17

紫式部日記絵巻(五島本)の第一段にやっとめぐり会えた!

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五島美でいつも秋に公開される国宝‘紫式部日記絵巻’(一、二、三段)を見てきた。‘絵画・墨蹟と李朝の陶芸’は8月28日からはじまっており、会期はあすの日曜までだが、‘紫式部’は10/10~18の限定展示なので、このタイミングにあわせて出かけた。

絵との遭遇はいろいろ。鑑賞欲が急に沸いてきたと思ったら、すぐ対面できたというケースもあれば、どういうわけか展示替えとかでなかなか会えず、いたずらに時間ばかりが流れることもある。五島本の‘紫式部’は後者のケース。なぜか第一段(上の画像)に長いこと縁がなかった。

これにはちょっとした勘違いも絡んでいる。というのも、この絵は一度どこかの展覧会で見たことがあると思っていた。昨年の‘森川コレクション展’(三井記念美)に登場した‘紫式部’(重文、個人蔵)に出会い、これで旧森川本の‘紫式部’(五島美の3点、東博の1点、個人蔵の1点)は全部見たと喜んだ。

だが、過去の展覧会をよく思い返してみると、五島美の第一段はまだお目にかかってないことに気づいた。済みマークの黄色のサインペンを塗るのは間違いだったのである。で、この秋の展示は見逃さないように展示の日をチェックしていたというわけ。

大阪の藤田美が所蔵する国宝‘紫式部’とこの一段はとても気に入っている。一段で視線が向かうのは右の渡り廊下にいる二人の男性のうち顔をこちらに向けている藤原斉信。蔀戸(しとみど)をすこし開けているのが紫式部。

そして、左の庭では廊下の角に呼応するように土坡(どは)が重ねられ、上に描かれた大きな月は半分画面からはみだしている。人物を右に配置し、奥行きのある庭を広くみせる構成は‘源氏物語絵巻’にはみられず、この絵の大きな魅力になっている。これを目の中におさめたので、久しぶりに藤田美の絵が見たくなった。念じておこう。

真ん中は‘佐竹本三十六歌仙絵 清原元輔像’(重文)。2回目だが、前回見たのはいつだったか?どの歌仙絵をみても感じることだが、男でも口びるの赤が大変鮮やか。三十六歌仙絵を全部みるのが夢とはいえ、これは実現しそうにない。これまでみたのは
16点、先は長い。

五島美にはやきものの優品が沢山ある。今回は李朝(朝鮮時代)のものが16点でている。下はMy好きなやきものに入れている‘井戸茶碗 銘美濃’(重美)。‘九重’や‘熊川茶碗 銘千歳’にも足がとまった。

‘紫式部’一段の1点買いなので、館の中にいたのは20分。でも、大きな満足が得られた。学芸員の方の話では、ここは来年開館50周年を迎えるので、所蔵品をどっと展示するとのこと。楽しみがまたひとつ増えた。

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» 絵画・墨蹟と李朝の陶芸 ・五島美術館 [あべまつ行脚]
久しぶりの五島、友が是非に式部日記が見たいというので、遠路電車乗継ながら行ってきた。 [続きを読む]

受信: 2009.10.18 21:54

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