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2009.09.09

期待を裏切らない板橋区美の英一蝶展!

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板橋区美で開催中の‘英一蝶展’(9/5~10/12)を楽しんだ。ここ数年、英一蝶と池大雅の回顧展を待っていたが、そのひとつが実現した。

この美術館は25年前にも一蝶展を行っている。今回の出品数は50点。手元にある美術本に載っているもので対面できるかなと期待していた‘松風村雨図’とか‘僧正遍昭落馬図’(大和文華館)は残念ながら展示されてなかった。おそらく前回出品されたので今回はほかの作品を選択したのだろう。

前期(9/5~9/23)と会期中でているものに拙ブログで取り上げたのがある。
★大井川渡口図 (通期、07/7/19
★朝暾曳馬図 (前期、静嘉堂文庫、09/4/25
★布晒舞図 (前期、遠山記念館、06/12/1
★田園風俗図屏風 (前期、サントリー美、07/8/4
また、後期(9/25~10/12)に登場するものでは
★雨宿り図屏風 (東博、05/7/15

英一蝶(1652~1724)の絵が楽しいのは人物の動感描写が上手で、場面設定がとてもユーモラスだから。思わず笑ってしまうのは‘大井川渡口図’、‘茶挽坊主悪戯図’、‘徒然草 御室法師図’、‘鐘馗図’。見てのお楽しみ!

日常の仕事風景や遊びをリズミカルにスピード感のある筆さばきで描いたのが上の‘麦搗図’や‘投扇図’。‘麦搗図’では、お母さんにかまってもらおうとぐずぐず言っている幼子と木の後ろに隠れて作業をみているお兄ちゃんも一緒に描いているところが実にいい。‘投扇図’のぴゅーと跳んだ扇子の行き先を見逃さないように!

サントリー美蔵の‘吉原風俗図巻’(真ん中)は一蝶が三宅島配流中の作品。江戸にいる頃吉原はよく通ったところだから、格子先の遊女と交渉する武士の気持は手にとるようにわかるだろう。後期に展示される‘四季日待図巻’(重文、出光美)も座敷でおこなわれる華やかで楽しい宴会が生き生きと描かれているので、こちらまでついつい浮かれてしまう。

風景画のいいのがあった。下の大きな‘富士山図’(山梨県博)。雄大にそびえる富士山を背景に渡し場の光景が描かれている。人物は随分小さいので相当高いところから人々をとらえているイメージ。一蝶の空間に対する想像力はやはり並のものではない。

有名な新体操リボンを連想させる‘布晒舞図’(重文)はあるし、‘吉原風俗’も‘四季日待’もある。申し分のない回顧展といっていい。流石、板橋区美である。拍手々!後期にも8点でるので、また出かけるつもり。

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コメント

こんばんは。

もう、お出かけになったのですね。
秋一番に行きたいと思うところです。
軽やかな一蝶の絵からは遊び心が満載。
惹かれるところです。
記事と画像を拝見し、ますます心はやります。

投稿: あべまつ | 2009.09.10 21:53

to あべまつさん
おもしろい絵はあえていつもの‘見ての
お楽しみ!’にしました。こういう絵は会場
でサプライズがあるほうがいいですね。

後期にも展示替え作品や巻き替えで場面が
変わるのがありますから、再度訪問します。
入館料(600円)より交通費のほうが高く
つきますが、1200円で一蝶のいい絵を
50点展示、本当に立派な回顧展です。

投稿: いづつや | 2009.09.11 11:49

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