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2009.09.12

オルセー美展 パリのアール・ヌーヴォーにも見事な螺鈿装飾があった!

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美術品の鑑賞でも読書と同様に、‘螺旋式鑑賞法’を実践している。西洋美術の深堀り分野のひとつにしている‘アール・ヌーヴォー&デコ’で今年出動を決めていた展覧会は3つ。

国立新美の‘ルネ・ラリック展’(拙ブログ6/27)と今日からはじまった世田谷美の‘オルセー美 パリのアール・ヌーヴォー’(9/12~11/29)、そして茨城県陶芸美で今月26日に開幕する‘エミール・ガレ展’(9/26~11/29)。

世田谷美のアール・ヌーヴォー展は会期中、地下鉄半蔵門線の用賀駅から美術館へ直通のバスが運行されているから、いつもと違いアクセスのおっくうさは少ない。

今回公開されているのは金銀細工、装身具、椅子、家具、陶芸、ガラスなど95点。このなかにはオルセーの図録に掲載されているものが3点ある。これで海外美術館展を評価するときのMy基準はOK。立派な展覧会である。数はもっと欲張りたい気持ちもあるが、質的にはかなりいいものが揃っているから、お宝を満喫するにはちょうどいいボリュームかもしれない。

上はチラシではそのすばらしさが伝わってこないバスタールの螺鈿装飾、‘扇子・孔雀’。昨日取り上げた東博の龍に酔いしれていたら、またまた繊細で優美な孔雀の螺鈿に遭遇した。このうすピンクと緑の煌めきは声を失うくらい美しい!龍と孔雀のコラボに心がはずみ、工芸の美に接する喜びを噛みしめている。バスタールはもう一点‘扇子・大麦の穂’があるが、館の図録にはこちらが載っている。

最接近中のラリックは3点。国立新でも展示されていた‘飾りピン・ケシ’(8/12)にまたクラクラし、花を支える金属の部分の巧みな細工が目を惹く‘髪留め・はなうど1対’(真ん中)を夢中になってみた。今年はラリックの当たり年。次の楽しみはパリ装飾美。気持ちだけは美術館の前でスタンバッている。まだ、早いか。

ナンシー派の装飾家、高級家具職人マジョレルとドーム兄弟の合作‘テールランプ・睡蓮’(下)にも魅了される。ランプの明かりは夕焼け空のような感じ。これまで見たドームのガラス作品のなかでは即上位グループに入れたい名品である。

ほかで足がとまったのはカエルやトンボや蝶が意匠に使われているガレの‘婦人用机・オンベリュル’、マジョレルのマホガニー材の‘書斎机・蘭’、ボワンの七宝‘蛇形脚付き小櫃’。

流石、オルセーが所蔵するアール・ヌーヴォー、一点々をじっくり見るとすごいコレクションだなと思う。オルセーを再訪する機会があれば、これまでの倍くらい目に力が入ることだろう。

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