« ウィーン世紀末展のクリムト、シーレにのめりこんだ! | トップページ | 聖地チベット展に驚愕の仏像があった! »

2009.09.21

トリノエジプト展の次は古代ローマ帝国の遺産展が見逃せない!

927_4
926_4
928_3
西洋美で開幕した‘古代ローマ帝国の遺産展’(9/19~12/13)は3年前、
Bunkamuraで行われたポンヘイ展(拙ブログ06/5/30)のパートⅡとみているので、見逃すわけにはいかない。

お目当てはチラシに載っているポンペイの邸宅から見つかった壁画、モザイクとかブロンズ像や皇帝の彫刻。蛇を形どった黄金の指輪などの宝飾品は前回沢山みたから、軽い気持でみられる。最も見たかったのは上のブロンズ像‘アレッツオのミネルヴァ’(フィレンツェ国立考古学博)。

これはイタリアのナポリターノ大統領の特別なはからいにより出品が決まったらしい。オリジナルは前4世紀に制作されたアテナ(ミネルヴァ)像で、このレプリカは前3世紀頃、イタリアの彫刻家の手になるもの。修復(00年~08年)が終わったばかりのものが日本で公開されるのだから貴重な体験である!

小さな顔とは対照的に腰回りがどっしりしたアテナのこの立ち姿は堂々としている。体全体の深い緑が印象深く、胸当にはトレードマークのゴルゴンがみえる。05年、東博で‘踊るサテュロス’(05/2/22)を見たときのように大変感動した。

7月まで西洋美の館長をしていた青柳氏が率いる東大の調査団が02年から発掘しているソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡(ヴェスヴィオ山北側)から出土した大理石の彫刻がこれまたすばらしい。真ん中の‘豹を抱くディオニュソス’と‘ぺプロスを着た女性’。

酒の神ディオニュソスだからマントの葡萄はすぐ理解できるものの、豹はいつから一緒に描かれるようになったのだろうか?腕の一部が無く、両足の下の部分は補強されているものだが、残っているところの表面は大理石の質感がよくでており、つるつるしている。しまったお尻をみると女性は胸キュン?

また、入ってすぐの部屋に展示してある大きな彫刻‘皇帝座像(アウグストゥス)’にも圧倒される。これははじめてナポリを訪れたとき、考古学博物館でみた覚えがある。25年ぶりの対面。

最後のコーナーにある庭園の風景が描かれたフレスコ壁画(下)とモザイクの噴水が目を楽しませてくれる。壁画には青い空の下に草木が生い茂り、沢山の鳥が飛んでいる。穏やかな空気に包まれた庭園の風景なのにハッとする女性の顔がふたつ。口を大きくあけびっくり眼でこちらをじっと見ている。

古代ローマ人にとっては鳥や花だけではやはりおもしろくないので、意匠化された人間の顔を使ったのだろう。モザイクの噴水は思わず惹きこまれる。これは大収穫。見てのお楽しみ!サプライズに遭遇するのが一番。

なお、この展覧会は次の会場を巡回する。
・愛知県美:10/1/6~3/22
・青森県美:4/10~6/13
・北海道近美:7/3~8/22

|

« ウィーン世紀末展のクリムト、シーレにのめりこんだ! | トップページ | 聖地チベット展に驚愕の仏像があった! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: トリノエジプト展の次は古代ローマ帝国の遺産展が見逃せない!:

« ウィーン世紀末展のクリムト、シーレにのめりこんだ! | トップページ | 聖地チベット展に驚愕の仏像があった! »