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2009.09.10

染野夫妻のすばらしい陶芸コレクションに大感激!

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2日前、東近美工芸館で見た‘染野夫妻陶芸コレクション展’(9/4~11/3)の興奮がまだおさまらない。

‘道教の美術展’を開催した三井記念美で偶然見つけたチラシでこのやきもの展のことを知った。サブタイトルに‘リーチ・濱田・豊蔵・壽雪’とあるから‘これは絶対見逃せない!’と直感的に思った。果たして、まったくすごいコレクションだった。作品数は約200点。これがたったの200円で見れる!そして図録がちゃんと作られているから、名品の数々を長く体の中にとどめていられる。

大コレクター、染野義信(1918~2007)・啓子(1932~2007)夫妻は2年前亡くなられたが、ご遺族から284点が東近美と山口県立萩美・浦上記念館に寄贈された。それが今回公開されたのである。やきものの専門家の間では誰もが知っている有名なコレクターであることは、目の前にある作品の質の高さをみればすぐわかる。

数が多いのが三輪壽雪(十一代休雪、44点)、荒川豊蔵(41点)、濱田庄司(24点)、藤本能道(14点)、バーナード・リーチ(8点)。ほかにも、六代清水六兵衛、加藤土師萌、十二代休雪など錚々たる作家の作品がずらっとある。

名品揃いのなかから3点を絞り込むのは骨が折れるが、とくに心を揺すぶったものを選んでみた。
★バーナード・リーチの‘鉄釉抜絵巡礼図皿’(上の画像)
★濱田庄司の‘柿釉赤絵角皿’(真ん中)
★三輪壽雪の‘鬼萩花冠高台茶碗 銘命の開花’

チラシでリーチのこの皿を見たときの率直な感想は‘こんないい作品がまだあったのか!’だった。巡礼者をモティーフにした皿は一度みたことがあるが、インパクト度はこの作品の半分くらい。黒いシルエットの巡礼者と上が山の形をした茶色の地の強い対比がとても印象深い。

濱田庄司の赤絵には目がないので、この角皿ともうひとつの絵柄が違うものを夢中になってみた。義信氏は冗談混じりで‘濱田の追っかけ’を自称していたそうだ。リーチと濱田はあるが同じ民藝派の河井寛次郎は一点もなかった。そのかわり、沖縄の金城次郎の魚文が描かれた鉢と瓶があった。

06年の壽雪展(拙ブログ06/7/18)に‘銘命の開花’が展示してあったことはよく覚えているが、これが染野コレクションだったことは知る由もない。この鬼萩を含めて壽雪の作品は37点が萩の浦上記念館に入った。また、十二代(8/25)の茶陶は比較的おとなしいのが3点とアート感覚のが2点でている。

荒川豊蔵の茶碗をこれほど沢山染野夫妻が集めていたとは知らなかった。絶品の志野茶碗に華やかな色絵雲錦鉢。すごいコレクションである。昨年、茨城県陶芸美であった回顧展(08/5/31)の感動が蘇ってきた。

200円しか払ってないのに一級のやきもの展を体験することができた。こんなことは滅多にない。やきもの好きの方は是非お出かけ下さい。

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コメント

焼き物好きじゃないけど出かけました、笑。驚いたのはご主人が法律の専門家なのですね、焼き物との接点はどこにあったのでしょうか?二百円で本館の常設も観られますよね、ゴーギャンの時とは展示品の入れ替えがあったので共に楽しみました!

投稿: oki | 2009.09.10 23:41

to okiさん
つい1ヶ月前、このやきもの展のこと
を知りました。予想以上にすごいコレク
ションでびっくりしました。この内容
で200円、本当に有難いですね。

投稿: いづつや | 2009.09.11 12:13

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