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2009.09.06

美術に魅せられて! 西洋絵画のABC理論 A(アニマル)

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日本や中国では昔から鳥や花、龍、虎、馬、犬、猿などが描かれてきたのに対し、西洋においては絵画というと長いこと宗教画や歴史画のことだった。動物や鳥がモティーフとして描かれるようになるのは17世紀のオランダ絵画あたりから。

馬の絵で有名なのはイギリスのスタッブズ(1724~1806)とジェリコー(1791~
1824)。ジェリコーの躍動感あふれる馬から強い影響を受けたドラクロア(1798~
1863)もトラを単独で描いたり、歴史風俗画のなかに見る者の視線をあつめる獰猛なライオンや荒々しい馬を登場させている。

お気に入りの動物画をピックアップしてみた。
★デューラーの‘野うさぎ’:ウィーン・アルベルティーナ美(上の画像)
★クールベの‘フランシュ=コンテでの狩’:デンマークオードロップゴー美(真ん中)
★アンリ・ルソーの‘眠れるジプシー女’:NY・MoMA(下)

細密描写の達人、デューラー(1471~1528)が1502年に描いた野うさぎの絵はまだお目にかかってない。この絵や自画像の髪の写実的な描写をみると、この画家がとびぬけた職人技をもっていたことがわかる。次回、ウィーンを旅行するときはアルベルティーナ美を是非訪問しようと思う。

クールベ(1819~1877)が描いた狩猟の絵に動物が沢山でてくる。昨年、パリとNYであった大回顧展で見た牡鹿、雌鹿、馬、犬、狐がまだ目に焼き付いている。馬や犬をのぞいて狩猟の対象である鹿やキツネは死んでいるか殺されかかっているものが多い。

そのなかで真ん中の絵は空中を飛ぶ雌鹿を見事にとらえたとてもいい絵。そのスピード感は昨日とりあげた冨田渓仙の絵と甲乙つけがたい。この絵は20年前日本橋高島屋で展示されたが、回顧展で再会した。

ニューヨーク近代美術館(MoMA)にあるルソー(1844~1910)の絵は不思議な絵。緑で埋め尽くされた熱帯の森の絵ではトラが鋭い牙をむいていたり、黒人を襲うタイガーがいるのに、砂漠の真ん中に眠るジプシー女の隣にいるライオンはえらく大人しく、女に食いつくそぶりもみせない。女の人形とライオンの置き物を描いたみたいな感じがする。

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