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2009.08.25

陶 愛と死の融合 十二代三輪休雪展はサプライズの連続!

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日本橋三越で今日からはじまった‘陶 愛と死の融合 十二代三輪休雪展’(8/25~9/6)を見た。3年前、東近美工芸館で回顧展(拙ブログ06/7/18)があった萩焼の十一代休雪には3人の息子がおり、長男の龍作が03年に十二代休雪を襲名した。
現休雪は1940年生まれで、今年69歳。

龍作のときの作品はいわゆる古くから茶人たちに愛されてきた萩焼ではなく、前衛的なオブジェであることは知っていたが、これらをまとまった形でみる機会がなく、対面したのは人間シリーズ1点と萩にある三輪家のギャラリーで見た数点のみ。だから、今回の作品(80点)はサプライズの連続!その前衛度は想像以上だった。今年の3~5月、パリ・三越エトワールで開催されたこの休雪展を見たフランス人も度肝を抜かれたにちがいない。

衝撃的なフォルムと作家の陶芸に寄せる深い思想が強く心を衝き動かした。上は黄金に輝く‘続・卑弥呼の書No.5’(1992)。同じシリーズはもう2点、同年につくられた‘No.2’と‘No.3’がある。

卑弥呼の名前はインプットされているが、十二代が萩焼の土を使って現代アートとして表現したのはこんな形だった!中央にはエロスの香りが漂い、亀裂の入る断面は破壊や死のイメージ。作品全体をゴールドで輝かせることにより、古代卑弥呼王国の繁栄を象徴的に表しているのだろうか。

精神分裂症気味で悲劇的な表情をみせる‘人間シリーズ’に対し、真ん中の‘摩利耶’の連作は深刻さが幾分かは減り、フォルムもやわらかくなっているが、シュールでよりエロティックなイメージにつつまれている。これは‘No.15’(2001)。ほかに乳房の一部と胸が空洞になっているのもある。

こういう頭のないオブジェだと怖い感情がもたげてくるのだが、これはそういうおどろおどろしたものより、濃厚なエロスに誘われたいような感性と死の恐怖がないまぜになったザワザワした気分に体中が支配される。まだ、昼間だというのに、、

由緒ある三輪休雪のやきもの展だから、もちろん茶陶もある。でも数は少なく、オブジェタイプのものが多い。下は萩焼特有の白の釉薬だが、四角形をギュッと右に傾かせたような‘崖花水指’(1993)。隣には同じ題名の水指と手桶がある。

衝撃があまりに大きいので、しばらくはこれらの作品が頭から離れないかもしれない。帰り際、十二代がおられたので図録にサインをしてもらった。なお、この展覧会は福岡三越でも9/11~9/16に行われる。

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コメント

いづつやさんお久しぶりです!僕もこの展覧会みましたがやはり驚きましたね。お茶碗はタタミの上に展示してありましたが、今の傾向でしょうか?大作が多いのには驚きです。卑弥呼もっと展示してほしかったですがデパート展覧会の限界でしょうか、そのくせ図録は重い!デパート展覧会でも新宿高島屋の竹久夢二は見ごたえがありましたよ!

投稿: oki | 2009.08.29 23:30

to okiさん
この展覧会は年初から楽しみにしてましたが、
想像以上の前衛陶芸でした。アート的でない
茶碗にもいいのがありましたね。

十二代はこれから伝統的な茶陶にも力を入れ
られると思いますが、同時にまた新たな作品に
挑戦されるのではないでしょうか。三輪家の人
は皆自由闊達な精神で作陶してます。まったく
すばらしいです。

新宿高島屋の夢二展、NOマークでした。oki
さんにはいつも助けてもらってます。近々で
かけようと思います。

投稿: いづつや | 2009.08.30 11:38

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