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2009.07.09

上村松園の美人画に魅せられて!

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浮世絵でも日本画でも洋画でも女性を描いた絵には目がないから、魅了された女性画を数多くとりあげてきた。明治以降に活躍した日本画家で美人画の名手というと、上村松園、鏑木清方、伊東深水。お気づきのように最も多く登場するのが清方が描く女性。その次が松園。

清方の美人画に心を揺ぶられているのは確かだけれども、松園にも大変魅せられている。上村松園という女流画家はやはり特別な存在。その品格のある美人画はいつも心が洗われるような思いで眺めている。今、東芸大美と東近美にお気に入りの絵が展示されているので、一緒に紹介したい。

★序の舞:東芸大美(上の画像)
★母子:東近美(真ん中)
★雪月花:三の丸尚蔵館(下)

昨日ふれたように‘序の舞’(重文)は芸大コレクション展(7/4~8/16)にでている。鑑賞するのは3度目なのだが、前回みたのは広島にいるとき遭遇した回顧展(03年、広島県美)だから6年ぶりの対面。4月に出品された‘草紙洗小町’(拙ブログ4/15)同様、この絵も大作。東芸大美は松園作品のベスト2を所蔵しているのだからすごい。名画はどこの美術館でもなかなか展示してくれないが、この2点も5年待たされた。

久しぶりの‘序の舞’だから、じっくり見た。目はすぐ鳳凰の絵柄の帯にいき、そして裾や振り袖に施された黄金が混じったうす緑と青紫のやわらかい雲にむかう。背筋をぴんとのばして見てしまうのが袖を巻き返して扇をもつ右手。踊りの舞台を体験することがないので通の方のようにはわからないが、静かな舞台にただよう緊張感はこのしぐさから充分伝わってくる。

松園はこの絵についてこう語っている。‘私の理想の女性の最高のものと言っていい、自分でも気に入っている「女性の姿」であります。何ものにも犯されない、女性のうちにひそむ強い意志を、この絵に表現したかったのです。幾分古典的で優美で端然とした心持ちを、私は出し得たと思ってます’。

東近美の平常展にでているのが‘母子’(8/9までの展示)。子供を抱く母親の絵はもうひとつ‘虹を見る’(京近美、05/8/5)がある。どういうわけは最初にお目にかかった‘母子’のほうに惹かれている。黄色の着物を着た子供の後ろ頭に髪が二つちょこんと残っているのが本当に可愛らしい。横向きに描かれたお歯黒と青眉の女性をみるといつも連想する人がいる。まったくどうでもいいことだが、TBSのキャスターをやっている三雲さん。

‘雪月花’は大好きな古典画で、秋の‘皇室の名宝展’(10/6~11/29、東博)で再会するのを心待ちにしている。松園は源氏物語絵巻などにみられる伝統的なやまと絵の描き方をしっかり受け継ぎ、平安時代の雅な雰囲気を見事に蘇らせている。近代日本画史に残る傑作である。

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