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2009.07.07

東博平常展の名画! 師宣・春信・一蝶

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東博は大人気の‘阿修羅展’が終了し、今は7/14からはじまる‘染付展’&‘伊勢神宮と神々の美術展’まで小休止。でも、本館の平常展はいつものように入場者の心を豊かにさせてくれる。

作品の展示期間は部屋ごとに違うので、まわっていて‘ここは前に見たな!’と引き返すこともよくある。ビッグネームの絵では、禅と水墨画のコーナーの雪舟作‘四季山水図・夏’(重文)は6/16~7/26。

屏風と襖絵のところは7/12まで展示。名品2点が目を引く。英一蝶の‘雨宿り図屏風’(拙ブログ05/7/15)は1年から1年半のサイクルで登場するから、お馴染みの絵。いつも肩の力がぬけ、不意に雨に降られたときの人々の行動と心持ちは今も昔も変わらないなと思う。

上の菱川師宣の‘歌舞伎図屏風’(重文)はコンディションが良く、江戸時代の歌舞伎芝居小屋における雰囲気が臨場感一杯に伝わってくる。ここは中村座で役者総出で太平楽大踊りを演じている。華やかな舞台を間近でみると気分もさぞかし高揚するであろう。歌舞伎や芝居を劇場に行って楽しむ習慣がないが、こうしたエンターテイメント空間に身をおくのも悪くないなという気分になってきた。写楽の肉筆をみたことだし、歌舞伎座が呼んでいる?

菱川師宣というと、昨年の11月これと同じ晩年に制作された大作‘江戸名所風俗図巻’が長野市の個人宅から発見されたという記事が新聞に載っていた。学習院大教授の小林忠氏によると、記念碑的な傑作だという。いつか対面できることを夢見ている。‘大風俗画展’が開催されるのが理想的なのだが。果たして?

今展示されている浮世絵も7/12まで。真ん中は春信が得意とする動感描写がいかんなく発揮された‘かわらけ投げ’。すぐに思い出せないのだが、どこかの名所観光でこのかわらけ投げを体験したことがある。素焼の土器を女が投げているのは江戸の飛鳥山。一度の体験だが、投げ出した土器がたどる軌跡はこんな感じ。5個目の土器は手前の並立している松の木のなかに消えたのだろう。

この絵をはじめて見たのは02年にあった春信の回顧展。伴大納言絵巻でインプットされている‘異時同図法’がここにも使われていたのでハッとした。すっと見終わるけれど、絵の中に時間が表されているのだから、春信の頭は相当柔らかい。

師宣と春信を一緒に取り上げたのは後半に行われる展覧会をすこし意識しているから。それは三井記念美の‘高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展’(9/19~11/23)。手元の美術本をみると、このコレクションのなかに未見の師宣、春信のとてもいい絵が4、5点ある。ずっと待っていたのでテンションがだいぶあがってきた。開幕が待ち遠しい。

英一蝶の絵はもう1点‘花鳥図’(下)が書画のところに飾ってある(7/12まで)。これと出会うのに予想以上の時間がかかった。枝に横向きでとまっている鳥と幹にあいた二つの大きな穴から羽と体を出している鳥を対照させる構図が印象的。英一蝶の回顧展(9/5~10/12、板橋区美)は高橋コレクション展と同じころはじまる。これも楽しみ。

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コメント

こんばんわ~
七夕の夕 歌舞伎座にいってきました。

七月大歌舞伎 夜の部
の事を少し書いてみました。
つたない内容、文章ですが~。
Baroque の ブログ を、
よろしく お願いいたします。

投稿: Baroque | 2009.07.08 21:25

to Baroqueさん
歌舞伎座が呼んでいるような気がしてます。
玉三郎の踊りを生で見たいです。

投稿: いづつや | 2009.07.09 10:48

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