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2009.07.20

東博の染付展は一級のやきもの展!

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現在、東博で行われている‘染付 藍が彩るアジアの器’(7/14~9/6)は一級のやきもの展。4年前の‘華麗な伊万里、雅の京焼’同様、質の高い名品がずらっと揃っている。流石、東博!

中国、ベトナム、朝鮮、日本でつくられた染付は全部で181点、日本画と違って展示替えがないので、会期中どこで出かけてもすべて見られる。やきもの展はこれがいいところ。今回とくに追っかけている名品はなく、関心の的はここが所蔵する伊万里染付大皿(平野耕輔コレクション)。この大皿は過去に公開されたことがあるのかもしらないが、これまでお目にかかったことがない。だから、これに期待して会場に入った。

中国の青花(日本の染付のこと)は最初のコーナーが一番の見どころ。青花の魅力は何といっても鮮やかに発色した濃い藍色。日本にある青花でこの濃い藍色がみられるものは数が限られている。青花の重文は5点あり、その2点が今回展示されている。上の‘魚藻文壺’(東博)と真ん中の‘蓮池魚藻文壺’。ともに元時代(14世紀)に景徳鎮窯で焼かれたもの。

2年前、ここの平常展に登場した‘魚藻文’に大感激したが、そのときは絵葉書がなく、本にも載ってなかったので量感のある横向きの魚と壺の形に合わせてカーブする帯状の藻をポンチ絵で描き写した。でも、このたびは図録があるのでその必要がない。

この壺より文様の数が多くその形がはっきりし、藍がより輝いているのが‘蓮池魚藻文’。これは2年前の安宅コレクション展(三井記念美)に出品されたから(拙ブログ07/10/23)、覚えておられる方も多いはず。また、出光美蔵の‘明妃出塞図壺’にも足がとまる。

青花を見る楽しみはいい発色をした藍色にどれだけ会えるかに尽きる。極上のものが2、3点見れればそれで十分。最高ランクの藍に震えたあとは正直言ってちょっと気がぬける。だから、残りは気軽に見て回った。日本の初期伊万里の染付‘山水図大鉢’(東博、口径44.9㎝)があったが、これとよく似た絵柄で藍がもっと濃い大和文華館蔵の‘山水文鉢’(重文)も久し振りに見たかった。

初見では兎の形がそのまま皿になっているもの(佐賀県立九州陶磁文化館)に魅了させれる。この美術館からは鍋島の定番‘蓮鷺文三足皿’(重文、06/12/7)がでている。この隣にあるのが東博自慢の優品、‘染付雪景山水図大皿’(鍋島、下の画像)。山水画をみているのと変わりなく、何度みても痺れる。

江戸時代後期の天明期から幕末にかけてつくられた平野コレクションは予想以上にすばらしかった。鶴や亀、虎、鯉、兎、象などが登場するので見てのお楽しみである。

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コメント

こんばんは。

この展覧会もっともっと話題に
なってもいいですよね!!
名前は(展示もかな)地味かも
しれませんが、内容は超充実してました。

投稿: Tak | 2009.07.24 23:30

to Takさん
青花の名品が2点もあるのですから、本当に
すばらしいです。流石、東博が企画するやきもの展
はぬかりがないです。最後の‘さわってみてコーナー’
にも拍手を送りたいですね。

東博、五島美、出光美がやきもの展の御三家です。

投稿: いづつや | 2009.07.25 23:07

染付の見かたの参考になりました。
コメント欄にある「やきもの展御三家」が面白いですね。
そして賛成1票を投じます

投稿: meme | 2009.08.11 21:02

to memeさん
名品揃いのすばらしい染付展でした。しかも図録が
秀逸で藍色をよく再現してます。ですから、本物が
目の前にあるようです。これはもう染付本のバイブル
といっていいです。

五島美といい、東博といいやきもののブランド美が
その実力を見せつけてますね。感激します。

投稿: いづつや | 2009.08.12 00:06

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東京国立博物館で開催中の 特別展「染付−藍が彩るアジアの器」に行って来ました。 素人ながら明言します。この夏イチバンのお勧め展覧会です。 会場に一歩足を踏み入れただけで、主催者の意気込みがひしひしと伝わってきます。それは想いと表現してもよいかもしれません。 この「染付展」は大変特殊な展覧会です。通常展覧会の主催者は日本の場合、新聞社(またはテレビ局)が主。所謂スポンサーさん。(よって「海外美術品補償制度」を文化庁に強く働きかけているのも新聞社さん) ところが、この「... [続きを読む]

受信: 2009.07.24 23:29

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