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2009.07.18

東博浮世絵エンターテイメント! 春信・北斎

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東博平成館で14日からはじまった‘染付展’を見終わったあと、せっかくだから本館の浮世絵コーナーをのぞいてみた。展示の切り替え日はアバウトだったが、タイミングよくその日から別の作品だった(8/2までの展示)。

ここは2週間ちょっとで入れ替わるから、ぼやっとしていると見過ごしてしまう。もう5年も見続けているのに、まだ出かけるペースを緩める気になれない。その一番の理由は画集に載っている歌麿の絵がまだ5,6点残っているのと膨大な春信コレクションに期待しているから。

今回の歌麿は追っかけの絵ではないが、1点ある。春信はいつものように多く3点。上の‘座鋪八景・塗桶の暮雪’、‘座鋪八景・時計の晩鐘’、‘舟中蓮とる二美人’(拙ブログ07/11/1)。‘座鋪八景’シリーズは中国絵画の伝統的な画題、‘瀟湘八景’の見立絵で、‘塗桶の暮雪’は‘江天暮雪’の江戸室内版。

綿を引きのばすのに使う塗桶を高山に、白いふんわりした綿を誰もが察しがつくように雪に見立てている。目を引くのが綿が墨線でなく空摺りで表現されているところ。摺りの状態は春信の回顧展でみたシカゴ美のほうがかなりいい。東博はこのシリーズをもう1点所蔵しているが、平木浮世絵財団(8点全部)、千葉市美、MOAなどにもある。

北斎は9点でている。そのうち花鳥画が5点。これらは4年前の北斎展に展示されたもの。お気に入りの絵だから夢中になってみた。真ん中の2点は右が‘翡翠(かわせみ) 鳶尾艸(しやが) 瞿麦(なでしこ)’で、左が‘鵤(いかる) 白粉花(おしろいのはな)’。10点あるなかで、とくに魅せられているのがこの2点と前にとりあげた‘黄鳥(こうちょう) 長春(ばら)’(08/10/2)。

頭が大きく長い口ばしをしたかわせみをしやがの葉の間に描くところや、斜めにのびる白粉花の枝にいかるを横向きにとまらせる構図に唸ってしまう。こういう構図の取り方に印象派の画家たちはひっくりかえったにちがいない。

北斎の‘鯉の滝登り’(6/17)と同様のシュール感覚がみられるのが下の‘水中の亀’。青の諧調で段差をつけた斜めにカーブする帯のようなフォルムを北斎はどこから得たのだろうか?興味が尽きない。三枚続きのワイド画というと清長の美人群像画。‘橋下の涼み舟’(07/5/3)と‘隅田川船遊び’が並んで飾ってある。とてもいい気持になった。

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