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2009.06.11

ウィーン美術史美の至宝 ブリューゲル!

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今年はオーストリアイヤーで、クリムトやシーレの展覧会が久々に開かれるのはこのため。もう一つビッグな特別展が秋に開催される。それは国立新美の‘THE ハプスブルク’(9/25~12/14)。ウィーン美術史美とブダペスト国立美の所蔵するハプスブルク家ゆかりの絵画や工芸の名品が120点やってくる。

チラシに載っているのはベラスケスの‘白いドレスのマルガリータ王女’(拙ブログ08/8/5)と‘フェリーペ王子’。マルガリータの肖像は昨年、なかなか貸し出さない‘赤いドレスの’がやってきたばかりなのに、また2点。これでこの美術館にあるベラスケスの絵は全部公開されることになる。待てば海路の日和ありである。

また、クラナハの凄味のある絵‘ユディト’とデューラーの‘若いヴェネツィア女性の肖像’も嬉しい絵。10年くらい前(?)にいい絵がいくつも展示されたが、質的にはこれと同じくらいの内容だから期待がもてる。ウィーン美術史美もルーヴルやオルセー同様、館の図録にでている名画をポンと貸し出してくれるから、美術館に対する好感度はとても高い。

贅沢をいわせてもらえればブリューゲルの絵を1点でいいからOKしてくれたら最高だったのだが、、これは未来永劫無理だな。ウィーン美術史美にはラファエロの‘草原の聖母’やティントレットの‘スザンナの沐浴’といったすばらしいルネサンス絵画があるが、人気の中心はなんといってもブリューゲル(1525~1569)の絵。このコレクション
(12点)は美術館の一番の至宝といっていい。お気に入りをあげると、

★バベルの塔(上の画像)
★雪中の狩人(真ん中)
★農民の婚宴(下)

‘バベルの塔’(1563)は物語絵のひとつ。美術本に書いてある教訓のことを考えるより、細かいところまでリアルに描きこまれた塔の建築現場や働いている人々の様子を最接近して見るのが一番楽しい。日本画を見るときには欠かせない単眼鏡は西洋画には必要ないが、この絵だけは例外。前回は自分の目でみたが、次はこれで絵の隅々までみたい。

加山又造が‘冬’(2/23)を制作するにあたり参考にしたのが‘雪中の狩人’
(1565)。この風景画は月暦画連作のひとつで冬の情景。6点描かれたが、1点消失した。初春‘暗い日’(ウィーン美術史美)、春(消失)、初夏‘干草の収穫’(プラハ国立美)、盛夏‘穀物の収穫’(メトロポリタン美、08/5/4)、秋‘牛群の帰還’(ウィーン美術史美)。

‘干草の収穫’は何年か前、日本にやってきた。ブリューゲルの絵で日本の展覧会に登場したのは、確かこれと‘絞首台の上のかささぎ’(1568)、‘イカロスの墜落’(05/4/27)の3点。

‘農民の婚宴’(1568)は‘農民の踊り’(1568)とともに風俗画の傑作。この絵で視線が集中するのが手前に大きく描かれている料理を運ぶ二人の男。ブリューゲルというとすぐこの場面を思い浮かべる。再会できることを夢見ている。

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