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2009.06.27

酔いしれるルネ・ラリック展!

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魅惑的なジュエリーやガラス工芸を数多く創作したルネ・ラリックの回顧展(6/24~
9/7、国立新美)を楽しんだ。作品数は400点とラリックの代表作をかなり集めてきているから、大きな満足が得られた。そのなかで見たくてしょうがなかったのがリスボンにあるグルベンキアン美術館が所蔵する‘ティアラ・雄鶏の頭’(上の画像)。

この展覧会の情報に接したとき、ラリック作品のコレクションで有名なあのグルベンキアン美のお宝が入っていることがわかり、胸が高鳴った。この美術館は数年前、NHKで放映された‘世界の美術館’で紹介され、‘グロテスクな装飾の精華’や‘エナメルの鱗をまとった9匹の蛇’といったすばらしい胸元飾りが目に焼き付いている。

これは流石に出さないだろうが、同じくらい惹きつけられるティアラを日本で見られたのは本当に幸せなこと。ジュエリーのコーナーにあるものでは、この‘雄鶏の頭’とオルセー美から出品されたハットピン‘ケシ’が大きさ、装飾性、細工の緻密さの点で群をぬいていい。

ラリックのモティーフで気に入っているのがトンボ。ペンダント、指輪など4点あり、真ん中はペンダント‘四匹のトンボ’。透明感のある羽根がトンボ捕りに夢中になって遊んだ子供の頃を思い出させてくれた。宝飾品は小さいものが多いから見過ごしやすいが、女性だと顔の形、昆虫だと表面の質感などその精緻なつくり込みにおもわず惹きこまれる。そして、女の顔がケシやスミレ、木の枝、水流に変容するところはシュールで夢幻的なイメージが漂う。

ガラス工芸は箱根のラリック美術館で目が慣れているから、ゆったりした気分で見て回った。美しい裸婦像に心がふわっとなる‘三足鉢・セイレン’(拙ブログ05/3/29)や‘花瓶・ナディカ’&‘バッカスの巫女’、量感のあるダリア、雀のフォルムを釘付けになってみた。

今回の収穫は1925年のアールデコ博覧会(パリ)に出品された野外噴水塔‘フランスの水源’。全部で16種類、128体あった河川と泉を象徴する女神像のうち12体が飾られている。これは圧巻!下はそのなかの4点。こういうタイプのガラスの立像は東京都庭園美の玄関にあるものしか見たことがないので、すごく新鮮だった。大半が日本のコレクターが所蔵しているもの。あらためて日本にはガレやラリックの作品を熱心に集めている人が多くいることがわかった。これほど美しいのだから、目の色が変わるのは無理もない。

この先の展示はカーマスコット、置物、テーブルセット、香水瓶、装飾パネル、テーブルセンターピースなど。その中に‘常夜灯・二羽に孔雀’(05/5/5)があった。再会した北澤美の‘センターピース・二人の騎士’に嬉しくなると同時にセットで並べてある初見の‘三羽に孔雀’も息を呑んで見た。

ラリックはこれで一休みできるが、秋に世田谷美で‘オルセー美展 パリのアールヌーヴォー’(9/12~11/29)があるから、そこでもラリックの名品がみれるかもしれない。期待したい。

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コメント

圧倒的な美に酔いしれました!
いつの日かグルベンキアン美にも行ってみたいですが、その前に箱根に行かなくては...と思っています(笑)
 

投稿: noel | 2009.07.10 12:05

to noelさん
ラリックの宝飾品にすごく魅了されてます。
次回のパリ旅行では装飾美術館を訪問する
ことを今から決めてます。

東京美術から刊行された‘もっと知りたい
ラリック’にグルベンキアン美が所蔵する
お宝がどっと載ってます。まだ、手にとって
られなかったら是非。

これをみて、リスボンを再訪するぞという気
になってます。ラリックは本当に魅力あり
ますね。

投稿: いづつや | 2009.07.10 18:24

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