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2009.06.19

夢幻的なデルヴォーワールドに魅せられて!

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ベルギー王立美にはマグリット同様、デルヴォー(1897~1994)の展示室があり、傑作がずらっと並んでいる。とくに魅了されたのをあげてみると、

★民衆の声(上の画像)
★夜汽車(真ん中)
★スピッツナー博物館(下)
★ピグマリオン(拙ブログ05/4/26
★ノクターン(06/9/29

‘民衆の声’(1948)は縦1.52m、横2.54mの大きな絵。画面手前に横たわっている裸の女に目が釘付けになる。売春宿にいる女を連想するが、それでも心臓はバクバクしない。それはデルヴォーが描く女は人形のようで生々しさが感じられないからである。このイメージはベッドのむこうで紫の大きなリボンを髪につけ、黒い喪服を着ている3人の女でも同じこと。部屋の外は透視画法で街の様子が描かれ、真ん中に走り去ろうとしている路面電車がみえる。

マネキンのような女、夜、そして電車とデルヴォー絵画でお馴染みのモティーフだが、一体何がここに描かれているのか?デルヴォーはマザコン、35歳のとき母親が亡くなった。裸の女は母親の象徴で、これから黄泉の国へと旅立つところ。

‘夜の汽車’(1957)はデルヴォーに大きな影響を与えたデ・キリコの形而上絵画を彷彿とさせる。去っていく汽車とプラットホームに漂うなんともいえない寂しい空気が長くのびるレールや柱影と木柵のうしろで見送っている少女の姿で表現されている。

デルヴォーの絵には死を意味する骸骨がよく登場するが、それは1932年に起きたある出会いがきっかけになっている。医学知識の啓蒙のために、仮設テントのなかに性病に冒された人体の模型や骸骨などを並べた‘スピッツナー博物館’をデルヴォーは見たのである。それを描いたのが下の絵(1943)。

ピグマリオンで印象深いのはデルヴォーの絵とメトロポリタン美にあるジェロームの絵(08/5/13)。西洋美であった展覧会に出品された‘ノクターン’もなかなかいい。

これからの鑑賞ターゲットにしている絵は結構ある。いつか訪問しようと夢見ているポール・デルヴォー美術館が所蔵する作品、昨年見れなかった‘人魚の村’(シカゴ美)、‘眠れるヴィーナス’&‘レダ’(テートモダン)。済みマークがつくのはだいぶ先になりそう。

今年後半に開催される西洋画の展覧会のなかに、損保ジャパン美の‘ベルギー近代絵画のあゆみ’(9/12~11/29)がある。これはベルギー王立美蔵の70点で構成されるので、このなかにマグリットやデルヴォーの絵があるかもしれない。詳しいことはまだわからないが期待したい。

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コメント

いづつや様の
昨日のブログを 拝見して、
同じベルギーという事で、‘次は デルボー も~’
の コメント 書き込みをするつもりでした。

まあ、 デルヴオー自身いろいろな物語を背負ってますのね。

ベルギー王立 には、いった事があります。半年後が楽しみです。 クノップフは~!

投稿: Baroque | 2009.06.20 18:22

to Baroqueさん
ベルギー王立美ではデルヴォーはマグリット
とセットで楽しめるようになってますから、
ここにいるだけで相当シュールな気分になり
ます。

マグリットには自殺した母親の話があり、
デルヴォーにはマザコンとか母親に引き離され
た恋人との運命的な再会とか、興味深い話が
いろいろあります。

投稿: いづつや | 2009.06.20 23:38

もう、ほんと、  ‘カミ(紙、紙、神)ヒトエ’ の
世界でしょうか~。

不思議な妖しい魅力に
思わず、引っ張り込まれてしまいそう~

それでも、あれだけ多くの作品を制作できる
エネルギー は、すごい~。

フツーではないです。

投稿: Baroque | 2009.06.21 13:29

to Baroqueさん
シュルレアリスムの画家では、ダリ、マグリット、
ミロ、デルヴォーの作品を全部見るのが夢です。

Bunkamuraでデルヴォーの回顧展をやってくれな
いかといつも念じてます。

投稿: いづつや | 2009.06.21 21:42

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