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2009.06.05

東博浮世絵エンターテイメント! 亜欧堂田善・国芳・広重

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現在、東博の本館に展示中の浮世絵(5/19~6/14)にあまり見られない西洋画の影響を受けた作品があった。司馬江漢の‘不忍之池’と亜欧堂田善の‘エイタイハシノツ’(上の画像)ともう一点。

田善の絵は06年、府中市美であった‘亜欧堂田善の時代展’(拙ブログ06/4/11)を体験したので、目はだいぶ慣れている。このときも出ていた‘永代橋’は江戸の名所を描いた銅板画の一枚。遠近法を使って描かれた左の橋はすごく遠くにある感じなので、題名のわりには印象に残らない。

目につよく焼きつけられるのは茶店の前で団子を食べている二人の男。足の影や顔の陰影にみられる強いコントラストは西洋画と変わらない。東博には今回展示されなかったが、ほかに‘品川潮干’、‘両国橋’、‘榎坂’がある。

国芳の‘二十四孝童鑑’2点は田善の銅版画とよく似ている。5点でている‘東都名所’は絵の全体のイメージは江漢や田善流の洋風画タイプの絵ではなく、北斎、広重と同じ土俵の風景画ではあるが、画面の随所に陰影がみられる。

低い視点から描かれた真ん中の‘東都宮戸川之図’は鰻を獲っているところ。宮戸川は隅田川のこと。これから梅雨に入るので激しい雨を表わす幾本もの垂直線が印象深い‘御厩川岸之図’にも足がとまる。

春信はこれも雨が描かれた絵一点、そして歌麿ははじめて見る‘刺身’と定番組が少なめなのに対し、広重は肉筆の‘冨嶽図’、短冊判の花鳥画3点、東海道五十三次2点の6点。収穫は‘藤花に小禽’と‘菖蒲にかわせみ’と‘薔薇に小禽’。ほかの短冊判シリーズはみたことあるが、これは初見。

下は五十三次のなかではお気に入りのひとつ、‘宮’。宮は熱田神宮の門前町。これは熱田神宮に伝わる馬追祭の場面。駆競をしている2頭の馬と一緒に大勢の男たちが元気よく走っている。二つのグループは馬も人物も大きさを変えて描かれているので、この競争が広々とした場所で行われていることをうかがわせる。広重はこういう動感描写が天才的に上手い!

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