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2009.06.04

静嘉堂文庫の唐三彩と古代のやきもの展

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静嘉堂文庫では現在、‘唐三彩と古代のやきもの展’(5/30~7/26)が行われている。美術館を訪れる際、展示内容についてHPで事前にチャックし見たい作品を頭にえがいておくときと、なにも情報をもたず白紙状態で会場に入るときがある。この展覧会は後者。

唐三彩は昨年8月松岡美でもみたから(拙ブログ08/8/3)、わくわく気分でもないのだが、ここのやきものコレクションは‘金襴手’で仰天させられているので、またいいものと遭遇するのではという期待が膨らんだりもする。流石、岩崎コレクション、51点のなかには心を打つのがいくつもあった。

上は‘三彩貼花文壺’(重文)。唐三彩の重文は7点。これと東博にある‘貼花文龍耳瓶’&‘有蓋壺’と永青文庫蔵の‘宝相華文三足盤’&‘蓮華文圏足盤’、そして京博の‘三彩釉骨壺’と倉敷考古館の‘三彩壺’。この壺が有名な三彩であることは展示室に入って思い出した。胴のまるみがなんとも美しく、透明釉のかけられた白土の素地に青、緑、褐釉が斑描されている。

人物俑はお馴染みの官人、武人、神将、婦人など。動物俑は松岡美でみたのは駱駝、馬だけだったが、ここには想像上の獣や鴨や獅子(真ん中)があった。この‘獅子’の姿はどこかで見た覚えがある。そう、前田青邨の代表作のひとつ‘獅子図’!(三の丸尚蔵館、06/9/28) 青邨は皇室に献上する‘獅子図’を描くにあたって、岩崎家が所蔵する‘三彩獅子’を参考にしていたのである。この話ははじめて知った。パネル写真に‘獅子図の下絵’(ここの所蔵)が一緒に紹介してあった。

‘獅子図’が描かれたのは昭和10年で、翌年下の別ヴァージョンが岩崎家の玄関広間に飾る衝立として制作された。これは親獅子の左隻で、右隻には子獅子が3頭描かれている(会期中後半に展示)。この絵は三の丸のものを岐阜県美でみて大感動したから、見たい度は少し下がったが、いつかはこの目でという気持ちはあった。でも、この展覧会で対面するとは思ってもみなかった。高額の金粉を散らしているところなどは献上画とまったく同じ。目の前に宝物が急にでてきた感じ、しばらく息を呑んでみていた。

これでここの日本画コレクションは終わりに近づいてきた。残るは橋本雅邦の‘龍虎図屏風’(重文)。来年あたりに見れるか?

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