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2009.05.04

東博平常展の名画! 芸愛・山楽・春章

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東博の平常展をいつものように気軽に楽しんだ。今回のお目当ては4/28~5/10に展示される平成21年新指定国宝(2点)・重文(37点)の美術工芸品。

拙ブログ3/22で取り上げた蕪村の国宝‘夜色楼台図’ともう二つは写真パネルだが、若冲、岩佐又兵衛の絵、長次郎、光悦のやきものなどは皆でている。興味深々だった
国宝の‘土偶’(縄文時代、青森県八戸市風張1遺跡出土)は思っていたのとは違って小さかった。でも、その座った形はすごくインパクトがあるから、昔から国宝だったような気になる。

重美から重文になった岩佐又兵衛の‘弄玉仙図(摘水軒記念文化振興財団)を見るのは04年千葉市美であった大回顧展以来。めでたし々!上は昨年、徳川美の‘室町将軍家の至宝を探る展’で遭遇した芸愛の‘山水図巻’(室町時代、文化庁、部分)。じっと見てしまうのが連続して描かれているシャープで力強い岩肌と松の緑。見ごたえ十分の山水画である。

若冲の‘菜蟲譜’(栃木県佐野市立吉澤記念館)は実に楽しい巻物。若冲は昆虫やカエルなどが本当に好きだったのだろう。描かれているのはカブトムシ、背中の青いとかげ、蝶、コオロギ、毛虫、蜂、カマキリ、蟻、赤トンボ、蝉、蜘蛛、沢山のオタマジャクシ、ユーモラスな顔をしたカエル、げんごろう、水すまし、赤い腹をしたイモリ、人参、かぼちゃ。時間が経つのも忘れて見ていた。

目的の作品を見たのであとはいつものコースをゆるりと回った。真ん中は定期的に登場する狩野山楽作、‘車争図屏風’(重文)。単眼鏡の助けを貸りながら、画面左で始まっている従者たちの大ゲンカに最接近。相手の頭をたたいたり、顔をげんこつで殴ったり、長い棒で腹をどんと突いたりしている。ケンカの原因は?自分たちの牛車を止める場所を激しく争っているのである。

六条御息所の従者:‘やい、葵の上様の者ども、お前らあとからやって来たくせに、いい場所を確保しようって横暴すぎるじゃあねえーか、許せねえー’、

葵の上の従者:‘ふん、六条御息所様は源氏の君の愛人じゃあねえーか、俺たちの葵の上様は正妻だぞ。賀茂の斎院になられる女三宮様を光源氏様が先導されるのを葵の上様がいい所で見られるのは当たり前じゃあーないか、早く牛車を向うへ移動させろ!’、、 こんな怒鳴り合いをしているのであろう。

今、でている浮世絵の展示期間は4/21~5/17。3年ぶりに登場したのが鳥居清倍の‘市川団十郎の竹抜き五郎’(06/3/23)。これは元気がでる絵。下は昨日のベルギーロイヤルコレクションでも取り上げた勝川春章の肉筆美人画、‘遊女と燕図’。東博にある春章の美人画では最も有名な絵。

元々肥前平戸藩の松浦家が所蔵していたもので、明治のはじめ家臣の志自岐家に下賜された。遊女の白い顔や着物の鮮やかな色、そして精緻に描かれた文様に釘付けになった。春章の美人画はいつもいい気持ちにさせてくれる。こういう絵をみると、当時の洒落本に‘春章一幅千両’と書かれたことがよくわかる。

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