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2009.05.22

日本橋高島屋の片岡球子展

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日本橋高島屋で行われている‘片岡球子展’(5/20~6/1)を楽しんだ。昨年1月、
103歳で亡くなった片岡球子の回顧展は2度目。回顧展を2回経験するとその作家の代表作をだいたい見ることができるから、期待して出かけた。

出展数は46点。その多くは4年前の回顧展(拙ブログ05/6/12)で見たもので初見の絵は11点。球子の作品に全部魅了されているわけではなく、見たいのは‘面構’、‘富士山’シリーズと山の絵。初見のなかに‘白隠’、富士山が4点、山の絵が4点あったので満足度は高い。

球子の代名詞となった‘面構’で特に好きなのは‘豊太閤と黒田如水’(神奈川県近美)と浮世絵師もの。上は代表作の‘葛飾北斎’(神奈川県近美)。別ヴァージョンが何点あるのか知らないがほかに2点(北海道近美とウッドワン美)見た。会場に展示してある17点の‘面構’のなかでも、この‘北斎’は群を抜いていい。赤、青、黄、緑の組み合わせが目を楽しませ、渋めの着物を着た北斎の白い顔を引き立てている。この絵にぐっと惹きつけられるのは北斎と富士山が安定した三角形構図で描かれ、余分なものがいっさいなく画面がすっきりしているから。

球子の色彩感覚にびっくりさせられるのが真ん中の‘渓斎英泉’。この絵をはじめて見たとき、気分がとてもハイになったが、今回も唖然として見ていた。なんだかミラノファッション風。このアフリカの民族衣装を思わせる色使いはイタリア人デザイナーが最も得意とするところだが、、球子恐るべし!半分イタリア人みたいな絹谷幸二も裸足で逃げ出す!?

再会した下の‘富士に献花’は横浜美蔵の赤が目に飛び込んでくる‘富士’(今回展示なし)同様、とても気にっている。山などの風景を背景にして手前に花などの静物を描く絵はほかの画家の作品にもある。例えば、東京都美で現在開催中の‘日本の美術館名品展’に出品されている岡鹿之助の‘遊蝶花’(下関市美)とか加山又造の‘満月光’(山種美)。また、西洋画ではドラクロアの‘海老のある静物’(ルーヴル美)が同じタイプの絵。

前回、富士山のすそ野に大きなひまわりが描かれているのは‘画家はこういう構成の富士山にしたかったのだろう、風景画と静物画を一緒にした絵がないわけではないし、富士山と花を一体化して同じインパクトで描きたかったのかな?’と思っていた。2冊の図録をちょっと読んでみたらおもしろいことが書いてあった。

‘富士山にね 「私は一生懸命描きますから、お礼に、私の描いた下手な着物を、一年に一回ずつお礼に差し上げますから、どうか私の願いを聞き届けてください」 と言って、お辞儀して、献花のように、富士山に花の絵を描いた着物を着せるつもりで、必ず富士の身体に花を描いていった。そういうのが私の富士山の歴史’。 ハイ、球子先生、よくわかりました!

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» 日本橋高島屋で「片岡球子展」を観た! [とんとん・にっき]
片岡球子展チラシ:「富士に献花」1990年 85歳 日本橋高島屋で開催されている「追悼103歳 天に献げる地上の花 片岡球子展」を観てきました。片岡球子の作品は、神奈川県立近代美術館の別館で数点観た記憶がありますが、今までほとんどまとまって観る機会がありませんでし... [続きを読む]

受信: 2009.05.24 11:45

» 片岡球子展@芸森 [札幌生活]
札幌芸術の森美術館で開催中の片岡球子展を見に行った。今まで何度か片岡球子の作品を見ているが、これだけ多くの作品を一堂に見ることができるのは初めてだ。多くの作品が強烈な色使いで迫ってくる中で、初期の作品にほっとさせられた。... [続きを読む]

受信: 2010.05.21 15:29

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