« 美術に魅せられて! I love ミケランジェロ | トップページ | 畠山記念館名品展 »

2009.05.20

川合玉堂の‘鵜飼’の最高傑作がやっと登場!

606
608
607
東芸大美で行なわれている‘芸大コレクション展’(後期5/19~6/14)にやっと川合玉堂の‘鵜飼’が登場した。川合玉堂(1873~1957)は生涯に五百をこえる‘鵜飼’を描いているが、東芸大が所蔵するものが最高傑作といわれている。

この絵の存在を知ったのは20数年前、ようやく見ることができた。今回のコレクション展は前期に上村松園の‘草紙洗小町’にも会えたし、大収穫である。で、今日は玉堂の‘鵜飼’づくし

★東芸大美の‘鵜飼’(上の画像)
★富士美の‘鵜飼’(真ん中)
★玉堂美の‘鵜飼’(下)

これまで見たのは全部で10点くらい。山種美に時々展示される‘鵜飼’が最初の絵(玉堂22歳の作)だが、これは山水画の点景として描かれている。昭和6年(1931)、玉堂が58歳のときに描いたのが今コレクション展にでている絵。噂通りの名画だった!一番驚かされるのが鵜が水中にもぐるときにあがる水しぶき。ほかの‘鵜飼’ではこれほどの動勢感はみられない。

篝火に照らされ、深い夜闇に浮かびあがる舟と鵜匠の操る鵜の生き生きとした動きに視線が集中する。波立つ水面の描写がハッとするくらい装飾的。篝火が反射している水面の線は篝火に使われた金泥で丁寧に引かれているのである。鵜飼の情景がこれほど美しく描かれていたとは!やはり絵は本物と直に向き合わないと本当のすばらしさが伝わってこない。この‘鵜飼’は一生の思い出になる。

富士美のは玉堂81歳、玉堂美のは亡くなる1年前83歳の作品。二つとも全体が明るい画面になっている。上からの視点で描いた玉堂美の‘鵜飼’では三そうの鵜舟が密集する‘総がらみ’といわれる構図にとても惹きつけられる。

実際の鵜飼いを見たのは2回ある。一度は岐阜市内を流れる長良川の有名な鵜飼い。もう一回は広島にいたとき、山口県岩国市の錦帯橋がかかっている川で見た鵜飼い。錦帯橋では外国人の接待を兼ねた観光だったのでおおいに盛り上がった。

自分の経験したことが絵に描かれると、その絵を見る目にも力が入る。旅をして自然となるべく多く接し、そしてその美を豊かに表現した芸術がまた五感を刺激してくれればこれにすぎる幸せはない。

|

« 美術に魅せられて! I love ミケランジェロ | トップページ | 畠山記念館名品展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 川合玉堂の‘鵜飼’の最高傑作がやっと登場!:

» 錦帯橋で鵜飼い始まる [ローカルニュースの旅]
山口県岩国市の錦川で1日夜、アユ漁の解禁に合わせて鵜飼いが始まった。烏帽子に腰みの姿の鵜匠たちは、鵜舟の舳先にかがり火をたき、手縄を巧みにさばいて鵜を操った。 [続きを読む]

受信: 2010.06.02 11:29

« 美術に魅せられて! I love ミケランジェロ | トップページ | 畠山記念館名品展 »