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2009.05.28

プレイバック!ボルゲーゼ美術館のベルニーニ彫刻

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3年前、ボルゲーゼ美術館でベルニーニの大理石彫刻を鑑賞し、これですっかりベルニーニの虜になった。そのエポック的な鑑賞体験については拙ブログ(06/5/17)で書いたが、画像は1点しか載せてなかった。

映画「天使と悪魔」の流れで、昨日はベルニーニの傑作彫刻をとりあげた。となると、ボルゲーゼにある驚愕の作品も一緒に紹介したくなる。
★アポロンとダフネ(上の画像)
★プロセルピナの略奪(真ん中)
★ダヴィデ(下)

ベルニーニ(1598~1680)はモーツァルト同様、早熟の天才。この3点は24~25歳の頃の作品で、これほど神業的な技巧をベルニーニはこの先みせてない。これらは別々の部屋に展示してあり、感動の総量があまりに大きいのでその収容袋が破れそうになった。

言葉を失うくらい感激するのは固い大理石を思わせないやわらかい肉体表現と細部の精緻な彫り。‘アポロンとダフネ’はギリシャ神話のファンタジックな世界に誘ってくれる。動きのあるポーズや月桂樹のうすい小枝やダフネのうしろになびく髪をどうやって彫りこんでいくのだろう?並はずれた集中力と熟練された技巧がないとこんな傑作は生み出せない。

‘プロセルピナ’で目が点になるのはハデスの大きな指がプロセルピナの肌にくい込むところ。これが大理石?この肌のへこみをみたとき瞬間的にソフトテニスのボールを握ったときの質感をイメージした。ミケランジェロの彫刻にはこれほどのリアリティはうかがえない。もうひとつ見逃せないのはプロセルピナの目から流れるひと粒の涙。ハデスが体が震えるほど怖かったにちがいない。

‘ダヴィデ’の顔はベルニーニ自身をモデルにしている。ミケランジェロの‘ダヴィデ’(5/19)と比べると、ベルニーニのほうがこれから巨人ゴリアテを石をなげて倒すぞ!という強い決意が感じられる。その劇的な瞬間と緊張感をとらえているのはまさにバロック時代の彫刻。

3点を注文したのは若きベルニーニのパトロンとなったシピオーネ・ボルゲーゼ(1579~1633)。パウロ五世(1552~1621)の甥で、伯父が教皇になったとき、26歳で枢機卿に選ばれた。この目利きのコレクターが蒐集した作品がボルゲーゼ美コレクションのもとになっている。

ボルゲーゼ美の情報をひとつ。来年、東京都美で‘ボルゲーゼ美名品展’(1/16~
4/4)が開催される。ここの美術品が日本で公開されるのははじめて。このなかにベルニーニの彫刻、‘枢機卿シピオーネの胸像’が入っている。楽しみがまた増えた。

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