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2009.04.24

泉屋博古館・大仙院・大覚寺の名画も見ました!

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東京にある泉屋博古館はよく通っているが、京都の本館はこれまで訪問したことがなかった。現在、ここで嬉しい絵が展示されている。‘国宝の完全制覇をめざして! 絵画’をアップしたとき、有難いことにあーうるさんとAKIOさんから閻次平(えんじへい)作、‘秋野牧牛図’(上の画像、部分)が所蔵品展‘住友コレクションの中国絵画’
(3/14~4/26)に出品されることを教えてもらった。

昨年10月、名古屋の徳川美であった‘室町将軍家の至宝を探る展’にこの絵が出品されていたのにNOタッチだったため、見逃してしまった。鑑賞がまた遠のいたと気分も萎えたが、自分のポカだから仕方がないと無理やり納得させていた。ところが、意外に早くリカバリーの機会がめぐってきた。お二人の情報に感謝々である。

入館して、この絵をめざした。まず、3頭の牛をじっくりみた。赤と黄色の紅葉の下で寝そべっている母牛と子牛に心がなごむ。こういう可愛いくてやさしい顔をした牛の絵がはじめてお目にかかった。この牛と紅葉の樹木を挟んで対をなすように描かれているのが二人の牧童。あたりは濃霧がたちこめ、牧童が牛に比べると小さく描かれているため、単眼鏡でみないとどんな風に描写されているのかわからない。

細部を拡大した図版でわかるように、後ろの子はあぐらをかき体を横に傾けている子の頭の髪をいじくっている。蚤でもとってやっているのだろうか。ここでは時間がゆったり流れている。のどかな田舎の情景に200%リラックスさせてもらった。ほかでは石濤の‘黄山八勝画冊’(清時代)、‘黄山図巻’(ともに重文)に足がとまった。32点をじっくり見たいところだか、まだ二つ残っているから長居はせず、次の訪問先、大徳寺・大仙院をめざした。

一度行ったことのある大仙院を訪ねようと思ったのは、狩野元信の‘四季花鳥図’(重文、真ん中)をまた見たくなったから。東博と京博の妙心寺展で元信の山水画、花鳥画を5点みた。これで元信の代表作で画集に載っているものは9割方見たことになる。で、‘四季花鳥画’を最後の締めにしようというわけである。鳥の胸の赤が目に沁みる。元信は水墨画に鮮やかな色彩を施し、装飾性豊かな水墨画を生み出した。流石、狩野派の棟梁。すごい絵師である。

京都の寺院が開いているのは5時まで。4時半までは中に入れてくれる。最後に滑り込んだのが嵐山の大覚寺。お目当ては狩野山楽の‘牡丹図’(重文、下)。これが今、‘大覚寺の名宝展’(4/9~6/8)に展示されている。ここも一度来たことがあるが、かなり前のことなので、寺全体がどんなだったかはよく覚えてない。

でも、寝殿で山楽の襖絵‘牡丹図’と‘紅白梅図’を見たことと、これはレプリカで本物は収蔵庫のなかという説明を受けたのは記憶している。レプリカでもまあいいかという気分を長く持ち続けたのであるが、山楽も元信同様、妙心寺展で‘龍虎図屏風’など4点見たので、この際代表作の‘牡丹図’の本物を見ておこうという気になった。

これは右隻のほうで、緑で彩色された右の岩と牡丹の細い枝に小禽が2羽みえ、左の花の上に蝶が4匹舞っている。垂直的に並ぶ岩と牡丹の組み合わせを金地に描き、自然の美しさをやわらかく装飾的に表現するところにすごく惹かれる。

時間的には忙しかったが、収穫の多い京都美術めぐりだった。

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コメント

お役に立てて光栄です。
私は新緑の京都を発ち、東京へ向かっているところです。明日は貴プログを拝見して情報を仕入れた千葉市美術館と静嘉堂文庫美術館、そして新指定国宝が公開されている東京博を訪ねる予定です。
関西の帰りには、長野の善光寺御開帳と富山県水墨美術館に立ち寄る予定です。

投稿: AKIO | 2009.05.02 18:04

to AKIOさん
東京遠征でまた鑑賞済み国宝が増えるので
しょうね。
東博の新指定国宝を早速見てきました。どうか
お楽しみ下さい。若冲の重文の絵も出てました。

投稿: いづつや | 2009.05.02 23:26

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