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2009.04.28

三の丸尚蔵館の国の花、華やぐ展

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三の丸尚蔵館の‘国の花、華やぐ展’(3/28~6/14、無料)でとてもいい絵を見た。それは二期(4/25~5/17)に登場した日本画家、池上秀畝(いけがみしゅうほ)作、‘国之華’(六曲一双、大正13年)。右隻に桜(上の画像)、左隻に菊(真ん中)が描かれている。

池上秀畝(1874~1944)は長野県の人で、川合玉堂や上村松園らと同時代を生きている。これまで見た作品は片手くらいしかなく、記憶にあるのは松岡美蔵と大丸東京店であった水野美名品展に出品されたものだが、また見たいという類の絵ではなかった。

ところがである。この絵は200%すばらしい!息を呑んで見た。チラシにこの絵を使いたい気持ちがわかりすぎるくらいわかる。鮮やかに咲き誇る桜の屏風の金地や目の覚める青の水流を眺めていると、昨年、東博であった大林琳派展に出品された酒井抱一の‘青楓・朱楓図屏風’や鈴木其一の‘四季花木図屏風’が頭をよぎった。琳派展を見られた方はおそらく同じ感想をもたれるにちがいない。

今年、天皇皇后両陛下は御結婚50年を迎えられたが、御結婚の日(昭和34年4月10日)の二日後に御内宴があった。このときの写真撮影の際、背景に飾られたのがこの屏風だったという。池上秀畝の一番いい絵が三の丸尚蔵館におさまっていたとは。これは一生の思い出になる。

ここの出品作を定点観測して見逃すまいと思っていたのは下の土田麦僊の‘罌粟(けし)’。12年ぶりの対面となるこの絵を見るために出向いたのに、鑑賞のエネルギーの大半は‘国之華’にとられた感じ。目にとびこんでくるのが平面的に描かれた緑の葉。これがこの絵のイメージを決定づける。全体が静かな雰囲気の中、右隻の空を舞う3匹蝶が動きをつくり、白い罌粟の裏側に施された影により奥行きのある空間が構成されている。

この秋、東博で行われる‘皇室の名宝展’(10/6~11/29)に三の丸尚蔵館の所蔵する名画がどっと公開されるのではないかと今から期待している。出品作のいくつかはわかっているが、?の作品で追っかけているのは、

★円山応挙の‘群獣図屏風’(99年の名宝展には展示されなかった)
★長澤芦雪の‘唐子睡眠図’(99年展示替えで見れず、拙ブログ07/8/16
★絵師草紙(同じく見れず)
★海北友松の浜松図&網干図(同じく見れず)
★南蛮人渡来図屏風(99年展示なし)
ヒット率100%といきたいところだが、果たして何点見られるだろうか?

そして、展示されるのが決まっており再会を待っているのは、
★春日権現験記絵巻(99年展示)
★上村松園の‘雪月花’(同じく展示)

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コメント

この展覧、面白そうですね。
そして、秋の東博はかなり期待しています。唐獅子図屏風なども出るらしいので、相当な内容になりそうですね。

投稿: 21世紀のxxx者 | 2009.04.29 00:55

to 21世紀の×××者さん
‘国之華’にKOされました。いきなり目の前
にすごい名画が現われたという感じです。事前の
情報はなるべく少なくして展覧会へ出かけるの
はこういうサプライズに遭遇するためです。
是非お楽しみください。

10年ぶりの名宝展、すごく期待してます。
永徳、若冲、応挙らビッグネームの名画が沢山
出るでしょうからいまから、わくわくしますね。

投稿: いづつや | 2009.04.29 15:40

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