まぼろしの薩摩切子展に大感激!
首を長くして待っていたサントリー美の‘まぼろしの薩摩切子’(3/28~5/17)を楽しんだ。長らく夢見ていた薩摩切子の名品が全部で115点みることができたのだから、天にも昇る気持ち。サントリー美に感謝々である。東京のあと神戸市立博物館
(6/13~8/30)にも巡回する。
色別の内訳をみると
紅色 34
藍色 39
紫色 7
緑色 2
黄色 2
無色 31
4階展示室を入ってすぐのところにあるのが上の‘藍色被栓付瓶 一対’。のっけからすごいのがでてくる。所蔵しているのはアメリカのコーニング社。同社には4点の薩摩切子があるが、今回これと‘藍色被三ツ組盃・盃台’の2点が里帰りした。藍色のすばらしい栓付瓶がもう一点ある。階段を降りたところに飾ってある徳川記念財団蔵のもの。
ユニークな蝙蝠文が目を引くサントリー美自慢のお宝、‘藍色船形鉢’(拙ブログ04/12/20)と再会した。これは彫刻家朝倉文夫が蒐集していたもの。深みのある青と側面の斜め格子に魚々子のカットに目が釘付けになる。また、形がよくカットが綺麗な脚付杯にも足がとまる。
今回出ているものでは紅色は藍色より少ないが、現存する薩摩切子で一番多いのは紅色。薩摩切子の特徴である美しい‘色のぼかし’に言葉を失うのがチラシに使われているサントリー美蔵の‘紅色皿’。何度みても頭がくらくらする。模様の組み合わせに目を見張らされるのは‘栓付瓶’(個人)、‘筆筒’、‘鉢’(ともにサントリー美)。
真ん中は紅色でとくに魅せられた‘鉢’(個人)。これは島津斉彬が親交の深かかった越前福井藩主松平春嶽に贈ったもの。息を呑んでみていた。
この鉢同様、収穫のひとつだったのが下の‘緑青色被蓋物’(びいどろ史料庫)。手元の資料(1988年)に緑色の色被せガラスは1点となっていたのがこの蓋物。なんだかヨーロッパの国王が所蔵しているお宝みたい。まばゆい光の輝きに200%KOされた。嬉しいことに07年にあった‘美の壺展’に出品された2点目の緑色の‘栓付瓶’(07/12/5)も今回出ている。
7点ある紫色では‘水に生きる展’(07年、サントリー美)で見た‘ちろり’(07/6/27)や‘脚付杯’(びいどろ史料庫)に魅せられた。
世界に誇る薩摩切子の名品の数々を目に焼き付けた。これほど幸せなことはない。
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コメント
こんばんわ。またTBさせて頂きました。
私もこの展覧会に行ってきました。
綺麗な画像があってますます惹かれすね^^
この3点や「藍色被三段重盃・盃台」「紫色被ちろり」といった本当に素晴らしい作品が展示されていてかなり満足できました。
サントリー美術館は本当にレベルが高い展示が多いですね。
投稿: 21世紀のxxx者 | 2009.03.30 23:00
to 21世紀の×××者さん
薩摩切子の名品がこれだけみれたのは一生の
思い出です。初日に行ったとき、館の人に
‘大ヒットですね、感謝します’とお礼を言い
ました。
サントリー美は皆が何を見たいかをよく心得、
いい作品を集めてきますから、ほんとうに好感
度が増します。
投稿: いづつや | 2009.03.31 11:06