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2009.02.25

江戸東京博物館の薩摩焼展

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江戸東博で‘薩摩焼展’(2/14~3/22)を楽しんだ。薩摩焼をまとまった形で見るのは十数年前に訪問した長島美術館(鹿児島市)以来。

07年12月から08年2月まで、フランス国立陶磁器美(セーブル美)で‘薩摩焼パリ伝統美展’が開催されたことはパリ在住のあかねさんのブログで知っていたので、これが日本でも行なわれという情報を入手したときはとても嬉しかった。作品は現代の薩摩焼作家の60数点や‘SATSUMA’に影響を受けたフランスの陶芸家の作品11点を含めると約230点。優品揃いなので、存分に楽しめた。

最初のコーナーに興味深いやきものが展示してある。第3回のパリ万国博覧会
(1878)では、日仏間で陶磁器の交換が行われており、フランスに残った4点(セーブル美蔵)と日本にやってきたセーブル焼(一対、東博蔵)が今回一緒に並べてある。お気に入りは京焼をみるような‘色絵金彩手桶形鉢(花瓶)’。

パリやウィーンの万博で紹介された薩摩焼は幕末から明治期、‘SATSUMA’として欧米で大変な人気を博した。好まれたのは金彩の金襴手。上は見事な‘金襴手梅菊文筒型大花瓶’。また、仁清の絵付けを彷彿とさせるような‘色絵金襴手菊流水図蓋付壺’にも足がとまる。薩摩焼はこの華やかな色絵とクリームがかった象牙色の地肌が特徴。

象牙色の美が目を楽しませてくれるのが見映えのする置き物や装飾品。なかでも一際目を惹くのがセーブル美が所蔵する真ん中の‘色絵龍文唐子三脚香炉’。唐子は輸出品としては観音像、布袋像とともに人気があった。長島美で見た作品の記憶が薄れているが、こんな愛らしい唐子があっただろうか?忘れられない一品になりそう。

今回、篤姫(天璋院)が使った白薩摩が15点、特別展示されている。これらは島津斉彬が磯の別邸につくらせた藩窯で焼かれたもの。とくに蓋に獅子がのっている‘錦手獅子香炉’に魅了された。胴のまるみがなんともいい。

緻密な描写に目が点になった下の‘色絵金彩鳳凰文瓶’(佐賀県立九州陶磁文化館)は明治30年頃、磯御庭窯でつくられたもの。また、隣にある大きく羽を広げた鳳凰が描かれ壺(鹿児島銀行)にも見入ってしまう。流石、地元の鹿児島や九州の美術館にある薩摩はすばらしい。こんないいものはそう見れない。

現代の作家が制作したものが沢山みれたのも大収穫。作家の名前をメモしときたくなる印象的な形や模様がいくつもあった。名品が数多く集まった薩摩焼展に遭遇したのを心から喜んでいる。次回、白薩摩や黒薩摩をみるときは落ち着いて鑑賞できるような気がする。

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» 「薩摩焼〜パリと篤姫を魅了した伝統の美〜」 [弐代目・青い日記帳 ]
江戸東京博物館で開催される 日仏交流150周年記念特別展「薩摩焼〜パリと篤姫を魅了した伝統の美〜」のプレスプレビューにお邪魔して来ました。 ろくに、分かりもせずに焼き物の展覧会足を運んでいるうちに、次第に「鍋島焼が好き」とか「信楽焼はどうも『難しい』」等、口先だけですが、それなりに分かった風を装うことができるように。 ところが、今回の「薩摩焼」案内状受け取ったのはいいけど、さっぱりその知識なし。「茶道を習っている方ならご存知のはず」と言われても、子どもの頃、母親の見よう見まねで... [続きを読む]

受信: 2009.03.03 16:14

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