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2009.02.09

そごう横浜店のウェッジウッド展

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現在、そごう横浜店では‘ウェッジウッド展’が開かれている(1/29~3/1)。ウェッジウッドの創立250周年を記念する展覧会なのに、残念ながら当のウェッジウッドは1月に金融危機の影響により経営破たんしてしまった。だから、ちょっと複雑な感情を心に抱きながらの鑑賞となった。

展示品は初期のものから、現代のデザイナーによるものまで250点。これまで、ウェッジウッドの壺、花瓶、デイナープレート、ティーウェアなどをまとまった形で見ることなかったから、とても興味深い。

上は‘ポートランドの壺’。これは96年、九州陶磁文化館で開催された‘文明とやきもの展’で見たことがある。ローマ時代のカメオ・ガラスの名品をジョサイア・ウェッジウッド(1730~1795)は1790年、黒いジャスパー・ウェアで復元した。この隣には1877年、ガラス職人のジョン・ノースウッドが研磨した同じ‘ポートランドの壺’も飾ってある。

ウェッジウッドというと、この壺のように古代ギリシャやローマの彫刻や陶器にみられる絵柄がレリーフされているものをすぐ思い浮かべる。数限りない実験の末に誕生したジャスパーの色として目に馴染んでいるのはペールブルー(水色)。真ん中は1795年頃つくられたペールブルーのジャスパー本体に白のレリーフが施されている‘プリンス・オブ・ウェールズの壺’。

目に心地いい水色と白の対比とギリシャ風の装飾的文様を釘付けになってみた。正面にプリンス・オブ・ウェールズ(後の国王ジョージ4世)の肖像を表したメダイヨンがあり、左右には英国の紋章からとられたライオンとユニコーンがいる。壺の上で右手をあげているのはブリタニアで、まわりの貝は波を象徴している。

ギリシャ神話が大好きなので、シャーロット王妃に愛された気品のあるクリーム色の陶器、クイーンズ・ウェアの名品より下のようなジャスパーの前にいる時間のほうが長い。これはペールブルーより濃い青のジャスパー、‘アルガン・ランプの台’(1786年頃)で、‘目隠し鬼遊び’をするキューピッドが白で生き生きとレリーフされている。

ほかにも、‘アポロと9人の美神’の球根用鉢とか、1日の時間の精を擬人化した12人の踊る女性を描いた‘ダンシング・アワーズ’が絵柄になっている壺にも魅了された。

現代のウェッジウッドのコーナーにも惹きこまれるものがいくつもあった。なかでもグールドとケロッグがデザインした平皿や水差しの形にすごく魅せられる。また、ウェッジウッドと日本人陶芸家、中村卓夫が共同で制作した花瓶、花入れ、硯箱などの‘ジャパネスク’シリーズにも足がとまった。

なお、この展覧会はこのあと、次の会場を巡回する。
・静岡アートギャラリー:4/11~6/22
・山口県立萩美、浦上記念美:7/4~8/23

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