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2009.02.04

とても愉快な絹谷幸二展!

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本日から横浜高島屋ではじまった‘絹谷幸二展ー情熱の色・歓喜のまなざし’(2/4~2/16)を見た。この展覧会は昨年9月、日本橋の高島屋でスタートしており、ここが巡回の最後だった。思い起こすとなにかの都合で日本橋をパスしたような、まったく忘れていたような、記憶が全然あやふや。好きな画家なのだから、こういうことではいけないと反省しきり。

というのも、08年に描かれた‘祭り’シリーズ(9点)はどれも元気のでる楽しい絵ばかり。絹谷は日本の祭りのイメージを学生時代から温めてきたそうだ。今回の作品は‘獅子吼える・唐津くんち’、‘炎炎・東大寺修二会’、‘乱舞・阿波踊り’、‘絹の祇園祭り’、‘祭・岸和田だんじり’、‘江戸の賑わい・三社祭’、‘龍鬼渡海・博多祇園山笠’(上の画像)、‘海辺の大漁九十九里浜’、‘蒼天の疾走・相馬野馬追’。

目の覚める青い空をバックに描かれた山笠では多くの担ぎ手は‘おいさ’とか‘前切れ’と大声を出し、左にいる龍は‘ギャオー’と叫び、鬼も‘ブオー’とわけのわからぬ声をだし、興奮している。‘阿波踊り’の吹き出しはお馴染みの‘踊らにゃそんそん’。リズミカルな踊りと景気のいい掛け声は心がはずむ。東大寺修二会はまだみたことはないが、TVの映像をみるより、絹谷幸二の絵のほうが断然迫力がある。これが絵の力か!

風景画は4点あった。海外のものはパリとヴェネツィア、日本は定番の富士山と大和の国。ヴェネツィアの絵は06年にあった回顧展(拙ブログ06/5/29)で見た。一見すると中国の現代アーティストが描いたようにみえたのが‘朝陽パリ飛翔’。画面中央のサーカスに登場する空中ブランコに度肝を抜かれた。‘エッフェル塔や鮮やかな虹を背景になぜサーカスの曲芸!?’という感じ。たしかに人や花びらは飛んでいるが。まったく意表をつく構成に口あんぐりといったところ。

真ん中の腑瞰の視点で描かれた‘大和国原’(1997)にすごく魅せられた。ゴールドの雲、丸っこい赤い山々、そして山の間を蛇行して流れる川が目に焼きつき、右上の数ヶ所から立ち上る白い煙は見る者を時間がゆったり流れていた飛鳥時代に誘ってくれる。

裸婦図でお気に入りは下の‘三美神’(1996)。これは誰がみてもピカソがはじめたキュビスムの絵だなと思う。でも、ピカソやブラックの角々したフォルムとはちがい、この女神の顔はやわらかく温かみがあるから、絵の前でずっと眺めていたくなる。同じ年に制作された‘青春・花飾りの少女’にもぐっと惹きこまれた。これはキュビスム的な描き方とマテイスの色使いをミックスした絵。

絹谷の女性画や自画像(07/2/19)は画面いっぱいに顔を描くのが特徴。だから、印象に強く残る。06年のときにも出品された‘自画像・夢’(2005)と‘漆黒の自画像’(2006)はこの大きな顔を吹き出しの‘色即是空’がしっかりインプットされているので、すぐ思い出した。

50点の作品を存分に楽しんだ。次の作品が待ち遠しい。

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