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2009.01.29

東博浮世絵エンターテイメント! 北斎・春信・歌麿

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東博の浮世絵コーナーに現在展示してある作品の展示期間は1/14~2/8。いつものように30点くらい。

北斎の絵、5点にうち‘信州諏訪湖水氷渡’ははじめてみた。ここの浮世絵を欠かさず見続けているのはこういうサプライズの作品と遭遇するから。

上は‘おしをくりはとうつうせんのづ’。どこかで見たことがある?そう、あの有名な‘冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏’とそっくり。‘冨嶽三十六景’を描く25年くらい前に、北斎の頭のなかには‘神奈川沖浪裏’のイメージがすでに出来上がっていたのである。

この絵と一緒に飾ってある‘たかはしのふじ’はひびの入った額縁風の枠をもった洋風の風景画シリーズ。ほかに‘よつや十二そう’など3点ある。感心するのが北斎ならではのダイナミックな構成。大胆にデフォルメされた波頭はまるで海に住むお化けのようで、小さな船はその荒ぶるパワーに翻弄されっぱなし。北斎は同じころもう一枚、この絵を反転した‘賀奈川沖本杢之図’を描いている。

前回、姿を見せなかった春信は真ん中の‘見立半托迦’、そして歌麿は下の‘針仕事’など4点。春信、歌麿はここの定番作品だから、やはり目の中にいれないと落ち着かない。‘見立半托迦’はインパクトのある絵。縁先に座っている女が手にする鉢から勢いよく龍が飛び出ている。なんだか、マジックをみている感じ。

春信が描く絵には市井の日常生活を中国や日本の古典文学、仏教の話に見立てたものが多いが、歌麿はそういう教養はとっぱらって、江戸の町にたくましく生きる女性たちの姿を美しく、かつなまめかしく描いた。

‘針仕事’は代表作のひとつ。描かれているのは町屋の奥座敷の情景。真ん中にいるのがこの店のおかみさんで、右手の娘と紅しぼりの寸法をはかっているところ。前で男の子が鏡で猫をからかっている。‘おい、ポン子、強い猫がいるぞ、喧嘩してみる?’。昔も今も子供のやることは変わらない。

左では針箱をわきに置いた年若い母親が腹がけひとつの子供にまとわりつかれながら、絽(ろ、絹織物のひとつで、夏の薄い和服地)をかかげている。

もう一点、大好きな絵があった。以前紹介した宮川長春作、‘風俗図巻’(拙ブログ07/1/31)。踊り子の足をあげるポーズが決まっている!また見惚れてしまった。一度見た絵に再会するケースがだんだん増えてきた。

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コメント

こんにちは。
歌麿って、美人画だけではなくて、こんな
日常の姿を描いた作品も売れたのですよね。
本当に天才絵師です。

投稿: 一村雨 | 2009.02.02 04:59

to 一村雨さん
お上が美人画を描いてはいかん!といろいろ
規制をしてきますから、風俗画にならざるを
えない事情もありますが、歌麿にかかると
女性はやっぱり艶っぽくなりますね。

投稿: いづつや | 2009.02.02 16:10

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