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2009.01.18

もっと見たいクレー・エルンスト・デルヴォーのシュールな絵!

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今日の追っかけ画はクレー、エルンスト、デルヴォー。
★クレーの‘ゼネツィオ’:バーゼル美(上の画像)
★エルンストの‘聖アントニウスの誘惑’:ドイツ、デュイスブルク市立ウィルヘルム・レーンブルック美(真ん中)
★デルヴォーの‘レダ’:テートモダン(下)

現在、渋谷のBunkamuraでクレー(1879~1940)の作品が沢山展示された展覧会が行われているが、事前にチェックしたら06年、川村記念美の‘クレー展’に出品されたものばかりだったのでパス。ほかの作品のレベルは知らないが、2年前ノルトライン=ヴェストファーレン美自慢のクレー作品がごっそり公開されたのに、また、同じ作品をずらっと並べ‘今回のクレーはすばらしいでしょう!’と胸を張るわけ?Bunkamuraともあろう美術館がそれはないでしょう。

昨年、国立新美が‘モディリアーニ展’でも同じようなことをやっていた。日本の美術館で働く学芸員にはプライドというものがないのだろうか?海外の美術館から作品を持ってくる場合、先に接触した美術館が勝ちなの。後からまた契約し、同じ作品にプラスαをつけて展示しても、新鮮味がなく展覧会としての価値は当然下がる。これは当たり前。美術ファンが願っているのは好感度の高い美術館が日本にまだやってきてない名画の展示で競ってくれること。Bunkamuraも昨年のシャガール作品事件でケチがつきはじめた?

悪い流れを断ち切るために、‘バーゼル美名品展’でも企画し、クレーのおもしろい絵‘ゼネツィオ’(1922)をもってきたら?ゼネツィオは野菊の一種で、日本のサワギク、コボロギクのこと。調和のとれた色使いは無理だが、フォルムだけなら絵の上手な小学生はこれに近い絵が描けるかもしれない。大好きな‘猫と鳥’(1928、NY・MoMA)と同じタイプの絵だから、いつか対面したい。

エルンスト(1891~1976)が独自の手法、フロッタージュを使って描いた森の絵は苔とか水中のヘドロを思い浮かべるので生理的にダメ。これはずっと前から変わらない。だが、‘聖アントニウスの誘惑’(1945)はリスク覚悟で一度は見てみたい絵。

1946年、アメリカの映画監督が自分のつくる作品の小道具にしゃれた絵を使いたいとコンテストを思いつく。テーマはよく知られた‘聖アントニウスの誘惑’。声をかけられたのが12人の前衛画家。もちろん賞金付き。そこで一等になったのがエルンストのこの絵。三等がデルヴォー。が、ダリの絵(昨日紹介、06/2/27)はみごと落選。

エルンストの絵は図版では細かいところがつかみきれないが、描かれた悪魔や全体の怖さ加減はちょっとボスの‘快楽の園’を彷彿とさせる。デュイスブルク市はボンの北方、あまり遠くないところに位置している。一番望ましいのは日本でエルンスト展が開催され、これが展示されること。実現の可能性はほとんどないが、とりあえず帆だけはあげておきたい。

デルヴォー(1897~1994)の‘レダ’(1948)は昨年訪問したロンドンのテートモダンで残念ながら対面できなかった。デルヴォーの絵に描かれた裸婦(拙ブログ05/4/26)は皆同じ顔をしている。目が丸く肌がぬけるように白いので生身の人間というよりドール感覚。

白鳥になりすましたゼウスと交わったレダはふたつの卵を産み落とした。え?ひとつではないの?レダは夫とも交わったからふたつなの。しかもどちらも双子。で、レダは4人の子供の母親になる。絶世の美女ヘレネはゼウスとのあいだにできた娘。ご承知のようにヘレネはトロイ戦争の原因になった女性である。

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