« 08年感動の美術鑑賞プレイバック! 小林かいち展 | トップページ | 食べたい郷土料理 ベスト10! »

2008.12.12

MOAの琳派展

227
226
225
大琳派展の余韻がまだかなり残っているなか、再度MOAで琳派作品を楽しんだ。MOAは光琳の国宝‘紅白梅図’を所蔵していることで有名だが(今回は展示なし)、ほかにも琳派の名品を沢山コレクションしており、それらのほとんどが展示されている(12/6~12/24)。こういう機会は滅多にないから、大琳派展を見た勢いで熱海まで足を運ばれると、一気に琳派の通になれることは請け合い。

作品は全部で62点。内訳は光悦7点。宗達8点、光琳27点、乾山10点、抱一8点、其一2点。流石に東博のように‘大’はつかないが、‘大’と‘中’の間くらいの質の高さはある。このうち、はじめて見るものは宗達が3点、光琳2点、抱一6点、其一2点。

琳派狂いの心の中は一点でも多く、宗達、光琳らの絵が見たいという美欲(My造語)に占領されている。だから、数は13点と少なくてもヴァリエーションが増えたことで満ち足りた気分になる。

光悦&宗達のコラボ作品‘鹿下絵古今集和歌巻断簡’(拙ブログ05/12/5)や花卉摺絵新古今集和歌巻などをみていると、大琳派展における出だしの展示の続きを見ている感じ。普段は巻の一部だけなのに今回はどの作品も全部見せている。今年は東博とここで光悦の和歌巻を200%楽しんだ。また、大琳派展にも出品された蒔絵硯箱‘樵夫’と‘竹’も見られるから、もう完璧な展示。

宗達では浮世絵の‘大首絵’のような‘龍虎図’に圧倒される。そして、たらしこみで描かれた横向きの‘軍鶏図’の存在感にも目を奪われる。収穫ははじめて見る源氏物語の‘紅梅図’、‘末摘花・手習図’、‘早蕨’。館の図録にも載っていないこういう絵がさらっと登場するのだから、ここのコレクションは本当にすごい。

数の一番多い光琳は名品がずらっと揃っている。これは圧巻!上の‘虎図屏風’はお気に入りの絵。宗達の‘虎図’(出光美、05/9/8)同様、思わず口元がゆるむ。また、宗達を写した‘唐子に犬図’にも肩の力がぬける。これははじめて見た。そして、お馴染みのかわいい顔をした‘寿老人図’や‘大黒天図’、‘兼好法師図’。

真ん中の‘佐野渡図’は今回最も見たかった絵。この展覧会も実は‘一点買い’で、この絵のために熱海までクルマを走らせた。視線は自然と躍動感のある馬にむかう。黒々とした体、白い毛、目の覚める赤のひもや布を釘付けになってみた。そして、騎乗している男と従者の衣装の鮮やかな色と綺麗な模様にも惹きつけられる。

乾山も‘色絵吉野山図透彫反鉢’(10/12)や‘色絵十二ヶ月歌絵皿’、‘若松椿文枡鉢’、光琳が絵付けをした‘銹絵寿老人図角皿’など定番の名品があるので、気分がだんだんハイになってきた。

抱一の見どころは大琳派展にもでていた‘雪月花図’(05/7/2)と‘藤蓮楓図’。下は‘藤蓮楓’の‘楓’。明快な赤の楓とたらし込みの幹が心に響く。初期の作品‘月に秋草図’とは初対面。抱一の作品も数をこなしてきたが、最も魅了されるのはやはり花鳥図。これにくらべると人物画や風神雷神図、波などの動感描写はイマイチぐっとこない。

今年は琳派の当たり年で、追っかけ作品にかなり済みマークがついた。琳派とのお付き合いはライフワークだが、これからはリラックスモードで作品と向かい合えそう。

|

« 08年感動の美術鑑賞プレイバック! 小林かいち展 | トップページ | 食べたい郷土料理 ベスト10! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: MOAの琳派展:

» 「所蔵 琳派展−装飾美の世界−」 MOA美術館 [あるYoginiの日常]
MOA美術館で開催中の「所蔵 琳派展−装飾美の世界−」に行って来ました。 MOAと言えば、かの尾形光琳の「紅白梅図屏風」があまりにも... [続きを読む]

受信: 2008.12.18 22:29

« 08年感動の美術鑑賞プレイバック! 小林かいち展 | トップページ | 食べたい郷土料理 ベスト10! »