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2008.12.09

映画「レッドクリフ PartⅠ」

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映画「レッドクリフ」を楽しんだ。英語のレッドクリフでいわれると、すぐイメージできないかもしれないが、あの‘三国志’で最も有名な‘赤壁の戦い’(上の画像は曹操軍)を映画化したものである。前編と後編の二部構成で来年4月に後編が上映される。

ネタばらしをして、これからこの映画を見に行こうと計画されている方の楽しみを奪ってもいけないので、内容について細かく感想をのべるのはやめて、監督や俳優のことに少しふれてみたい。

この映画は今年の北京五輪に合わせて製作費100億円を投入してつくられた。上映がはじまって、まだ1か月くらいしかたってないのに300万人が見たというからすごい人気である。監督はジョン・ウー。1946年の生まれだから今年62歳。

過去、この監督が指揮した映画は見たことがない。チョウ・ユンファ主演の‘男たちの挽歌’(86年香港)は名前だけはインプットされているが、この監督の映画だということはプロフィルで知った。ハリウッドでも2000年に公開された‘M:1-2’などいくつもヒット作をつくっているから、アジア人の監督としてはトップクラスに位置する巨匠と言っていいのだろう。確かに‘レッドクリフ’を見ると、監督の高い才能があますところなく発揮されている。

日本映画が幼い頃から大好きだったようで、黒澤明、深作欣二がお気に入りとのこと。映画のパンフレットによると‘黒澤監督のような人情味溢れる武侠映画を撮りたい’と黒澤ファンには泣かせることを言ってくれる。

208年に起こった‘赤壁の戦い’は強者、曹操軍(80万)とこれに対抗する弱者、孫権・劉備連合軍(5万)との戦い。ところが蓋を開けてみると、曹操軍の大敗に終わった。どういう作戦で連合軍が勝利したかは、来年の4月まで待たないとわからない。連合軍の主たる戦力は孫権軍の水軍で、これを指揮したのが周瑜(しゅうゆ、真ん中の画像)。

映画の主役はこの周瑜で、香港の人気俳優トニー・レオンが演じている。周瑜は美男で、笛を吹いたり、琴を弾いたりする風流人。だから、同い年である孫策(孫権の兄)とともに大喬・小喬の美人姉妹を娶った。トニー・レオンは名作、‘非情城市’(89年台湾、ホウ・シャオシュン監督)に出演していたので、知っている。このときは耳が聞こえず、言葉も不自由な難しい役を好演していた。

周瑜の妻、小喬は映画初出演のリン・チーリン。台北出身のファッションモデルで、日本に留学経験があるので、日本語が流暢にしゃべれるそうだ。好感度の高い、とても綺麗な女性。これから人気が出てくることは間違いない。‘天下三分の計’を構想し、魯粛(ろしゅく)とともに孫権・劉備連合軍の結成に奔走した孔明を演じているのが金城武。

この俳優には前々から注目していたが、あの孔明になって登場した。こんな超イケ面でさわやか流だったのか!という感じ。母親は台湾人で台北出身だから100%の日本人ではないが、そのカッコイイ演技をみるとなんだか誇らしい気持になる。日本人俳優がもう一人でている。周瑜の部下、甘興役の中村獅童。この歌舞伎役者はあの鋭い目つきが魅力。強面で堂々とした立ち振る舞いが役柄にぴったり。

前編の合戦シーンのハイライトは孔明の策、‘九官八卦の陣’(下の画像)で連合軍が曹操軍を打ち破るところ。‘八卦の陣’はジョン・ウー監督がはじめて映像化した。見てのお楽しみ!歴史好きなので、こういう映画は見逃せない。このアジア版‘トロイ’、‘グラディエーター’を存分にエンジョイした。

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コメント

‘前赤壁ノ賦’ の解説 ありがとうがざいます。
ウ~ン、今 赤壁! に挑戦する 勇気は、残念ながらないです。いづつや様の解説(いづつや節)をお待ちしてます。

投稿: Baroque | 2008.12.11 02:56

to baroqueさん
来年春に公開される‘レッドクリフ パートⅡ’
がいわゆる本当の‘赤壁の戦い’ですから、
そちらを見られると理解が進むかもしれません。

周瑜がどんな火攻めをして、曹操軍を壊滅させ
るのか?、楽しみです。

投稿: いづつや | 2008.12.11 15:32

こんにちは。
お休みから復帰されて、ほっとしています。

レッド・クリフ。
周瑜と孔明が共に琴を弾じて肝胆相照らす場面がありますね。いい場面です。
実はあの作曲の岩代太郎は私の娘と同級生で、それもあってすっかり気に入りました。
PartⅡも是非見に行きます。

投稿: 黒潮丸 | 2008.12.12 16:59

to 黒潮丸さん
ご無沙汰してます。琴の共演はすごくいい場面
でしたね。あんな劣勢の連合軍が勝ったのです
から呉・蜀軍両陣営は結束していたのでしょうね。

音楽を担当した日本人作曲家は娘さんの同級生
の方ですか!後編では音楽も耳に力を入れて聴く
ようにします。さて、どんな火攻めになるので
しょうね。楽しみです。

投稿: いづつや | 2008.12.12 23:23

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