祝 埼玉西武ライオンズ 日本シリーズ優勝!
7戦までもつれこんだ日本シリーズは最後に埼玉西武が巨人を破り、日本一になった。拍手々!
戦前の予想では、今年は原監督に勝負運があるので、巨人が勝つだろうと思っていた。5戦までの流れでは誰がみても巨人。
が、6戦に岸が中二日でロングリリーフし、巨人打線を抑え込んでから西武のほうに勢いがでてきた。最終戦はあきらかに西武の選手の方が思いっきりがよく、攻めていた。野手のキーマンは一番の片岡。俊足の片岡をみていると、足の速い選手はチームの勝利に欠かせないことがよくわかる。
8回表、3塁にいた片岡が中島のサードゴロでホームにつっこみ2対2の同点になった場面は、西武としてはしてやったりであろう。森監督に率いられた全盛期の西武の野球をみているようだった。機動力があってスキのないプレーをする西武の伝統がしっかり受け継がれているのだから、たいしたもの。
これに対し、巨人の原監督は最後のところで越智に頼りすぎた。この回はアップ々だった。果たして、本シリーズのラッキーボーイ、平尾に勝ち越しのセンター前ヒットを許してしまった。中継ぎ陣は巨人のほうがよかったのに、渡辺監督は先発の石井一、涌井をつぎ込み巨人打線を完全に抑え、8回から登場したグラマンが2イニングをピシャリ抑え、勝利をもぎとった。
昨年、Bクラスでバラバラ状態だったチームを渡辺監督はよくまとめ、日本チャンピオンに導いた。短期決戦では、調子のいい投手、ついている選手をどんどん使うことが勝ちにつながることをこの若い監督はよく知っている。なかなかの勝負師で、1年目の監督とはとても思えない。逆に年上の原のほうが守りに入った感じ。勝負ごとはやはり積極的に攻めたほうが勝つ。
これで過去5年間の日本シリーズでパリーグのチームが4回勝ったことになる。いつも言っているように、今はパリーグのほうがセリーグより強く、レヴェルの高い野球をやっている。その実態が強く認識されないのはTV中継が相変わらず巨人&セリーグ中心で、パリーグのスター選手たちのすばらしいプレーを見る機会がないから。
ピッチャーでは日本ハムのダルビッシュをはじめ、西武の涌井、岸、楽天の岩隅、田中マー君、バッターでは西武の中島、おかわり君の中村、ロッテの西岡など若くて生きのいい選手が沢山いる。そして、こうした技量の高い選手を監督、コーチがうまく使い、選手にのびのびとプレーさせているのも見逃してはならない。この監督と選手のコミュニケーションの良さは巨人を筆頭に権威主義の強いセリーグのチームにはみられないもの。
昨年と一昨年パリーグを制した日本ハムのヒルマンもそうだったが、西武の渡辺も監督として偉ぶったところがない。日本一が決まった瞬間、渡辺監督がコーチ、選手たちと一緒に喜んでいた光景は、ワールドシリーズでフィリーズのマニエル監督がコーチと抱き合っていたのと同じ雰囲気。
野球はチーム競技だから皆が一体になって戦うチームが最後の栄冠を手にする。落合のように大監督然としている男に指揮を取らせる中日とか、プライドの高い岡田監督が星野派閥(明大)の広沢打撃コーチや平田二軍監督と腹を割った話をせず、ズルズルと敗戦を重ね巨人に大逆転された阪神などが最後まで勝ち残れるわけがない。
それに比べれば巨人の原監督はよくやっている。昨年のCSではW爺さんにコケにされ、今年は交流戦で楽天の野村監督に‘♪♪馬鹿っじゃなかろうか、ルンバ’とおちょくられたのに、歯を食いしばって頑張り、再度セリーグのチャンピオンになった。本当に立派ではないか!お父さんは監督をしていたし、自分でもいろいろ経験をつんでだんだん監督の心得がわかってきたのかもしれない。
渡辺といい原といい、監督の世代交代が進むことは大変いいこと。
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