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2008.11.07

楽しみ満載の東博平常展!

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東博の本館2階書画のコーナーに現在、‘大琳派展’(10/7~11/16)にあわせて、宗達、光琳らの作品が数点展示してある(11/16まで)。大混雑の平成館で体力を消耗した方はこちらまで気が向かないかもしれないが、再度訪問しようと思われているのであれば、ここへも寄ると楽しみが増すかもしれない。

上は宗達工房の後継者である俵屋宗雪の‘秋草図屏風’(重文、六曲一双)。前回展示されたのは06年の9月。なかなかいい草花図で、これは右隻のほう。土坡の斜面に咲き乱れる菊、ススキ、萩、女郎花をうまい具合に配置している。興味深いのが画面の構成が宗達のやや抽象的な絵‘蔦の細道図屏風’(拙ブログ7/31)に似ているところ。これをみると宗雪の技量は相当なもので、宗達も認めた一級の絵師だったにちがいない。

前回これと一緒に見て大変感動した尾形乾山の‘紅葉に菊流水図’やここにある宗達作品の定番である‘西行物語絵巻’にも心を奪われる。見てのお楽しみ!

真ん中は国宝室に飾られている遊楽風俗画の傑作、‘観楓図屏風’(部分、展示は
11/24まで))。狩野秀頼が描いたこの絵は毎年のように秋になると展示され、紅葉狩りの楽しさを時空をこえて体験させてくれる。ここは紅葉の名所として知られている洛北・高雄。清滝川にかかる橋の右側では女性たちと女の子が、左側では武士たちが真っ赤に色づく紅葉に浮かれて笑いこけ、またいい気分で酒を飲み踊ったりしている。

感心するのが巧みな画面構成と色彩対比。主役の紅葉を画面の右からほぼ等間隔におき、見る者の視線を紅葉に惹きつけるとともに、目にしみる赤を松や山々の緑と対比させ、さらに印象深くしている。秋の風情と人々のリラックスした表情や自然なしぐさがまじりあい、これが秋のハレの光景かと感じ入ってしまう。また、橋の向こうに目をやると、ちょうどいい大きさの鳥が群れをなして山のほうへ飛んでいくところが描かれており、良質の花鳥画をみる思いがする。

下は2階の屏風と襖絵の部屋に今、出ている円山応挙の‘芦雁図襖’(11/16まで)。応挙館にある障壁画50点をデジタル画像処理技術で複製するプロジェクトは現在最終段階に入っているが、原画は取り外して一部が昨年の3月からここで時々展示されている。これは雁が飛びあがっている場面。雁のこうした姿を実際にみたことはないが、映像などでみるイメージはこんな感じ。まるで目の前に本物の雁がいるよう。やはり応挙の写生力はすごい。

この襖は03年、大阪市立美で開催された応挙の大回顧展で見て以来だから、5年ぶりの対面。雁のところばかり眺めていた。

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