« 静嘉堂文庫の古伊万里展 | トップページ | 畠山記念館の渋ーいやきもの! »

2008.11.04

戸栗美の青磁と染付展

 170_2
171_2
169_2
松濤の戸栗美術館へ開催中の‘青磁と染付展ー青・蒼・碧ー’(10/5~12/24)を見るため出かけた。1月の‘鍋島展’を見てから、ちょっと間隔があいたが、青磁が展示されるとなると、これまで見たものが多少あったとしても見逃すわけにはいかない。

作品は中国、朝鮮、日本で焼かれたものが100点弱。青磁というとやはり龍泉窯のもの。元時代の‘青磁 瓶’にまず足がとまる。そして、再会した‘澱青釉 瓶’(鈞窯、北宋時代、拙ブログ07/7/6)の空のようなうす青と美しい形にもうっとり。

青磁にとって代わった青花を見る場合、満足度は青がどのくらい目に飛び込んでくるかで決まる。今回はどうだったか?ありました、ありました。一級の青花が。上の大きな‘青花 唐草文 綾花盤’(景徳鎮 元時代・14世紀)は群を抜いて青が輝いている。また、3つの円にびっしり描かれている唐草文にも目を奪われる。日本で心を揺すぶる青花に出くわすのはそうないから、こういう青が一つでもあればもう大満足。

日本の窯でやかれた青磁や染付にも優品が多い。真ん中はチラシを見て気になってしょうがなかった伊万里の‘青磁染付 朝顔文 葉形三足皿’。はじめてお目にかかったが、葉形といい、文様といい200%魅了された。つるつるした青緑の地に染付の朝顔が浮き上がっている。ずっと見ていたい気分だ。

ここの鍋島はかなり見たので、その質の高さは十分承知しているのだが、初見で目を楽しませてくれるのがいくつもあった。染付ではいかにも鍋島らしい意匠センスをうかがわせる‘竹文皿’が気をひいた。太い竹を中心をはずし左に寄せて描き、笹は一部が皿をはみ出している。皿のまるい形と笹の垂れ具合がぴったりあっているところがなんともいい。

また、枯れた木や山々に積る雪の世界の冷たさと静寂さがしんみり伝わってくる‘雪景山水文皿’にもぐっと惹きこまれる。伊万里の染付で魅せられたのが三角の形をした網干文が描かれた皿。余白を多くとり、縦に引き伸ばした網干と横に広げた網干を一緒に描いているので網干が立体的にみえる。

下は桔梗の花を形どったユニークな口縁に惹きつけられる鍋島の‘青磁 桔梗口双耳瓶’。この品のある青磁をしばらく息を呑んでみていた。朝鮮のものでは、‘粉青沙器鉄絵 魚葉文 俵壺’や‘青磁象嵌 蒲柳水禽文 鉢’などに足がとまった。

期待通りの青磁、染付に満ち足りた気分で館をあとにした。

|

« 静嘉堂文庫の古伊万里展 | トップページ | 畠山記念館の渋ーいやきもの! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 戸栗美の青磁と染付展:

« 静嘉堂文庫の古伊万里展 | トップページ | 畠山記念館の渋ーいやきもの! »