祝 フィリーズ 28年ぶりにワールドシリーズ制覇!
日本でプレーしたことのあるチャーリー・マニエルが監督をつとめ、選手では田口がいるフィリーズがレイズを4勝1敗でくだし、28年ぶり二度目のワールドチャンピオンに輝いた。拍手々!
本日の試合は2日前雨で中止になった第5戦を6回の裏、フィリーズの攻撃から再開するという変則的なもの。こういうケースはこの先みることがないかもしれない。
フィリーズは先頭バッターがいきなり2塁打を放ち、早くも得点のチャンス。1死後、二塁ベースの後ろにあがったフライは岩村がとってくれるだろうと思ったが、ボールはグラブに当たりはしたが、こぼれてしまった。一応ヒットだが、岩村としては自分のエラーという意識のほうが強いだろう。これでフィリーズがまた、3対2でリードした。
が、レイズは7回表にすぐ下位バッターのホームランで同点に追いつく。そのあともチャンスが続き、岩村のセカンド内野安打の間に、ランナーはホームをつくもアウト。どうしても、勝ち越せない。こういう追いつくが逆転できない試合は延長戦みたいなもので、後攻めの方が有利。
果たして、フィリーズはその裏1点を入れた。直後、二遊間に飛んだヒット性のゴロを岩村は好捕し追加点の芽をつみとった。現地の実況アナウンサーは‘ワオー、イワムラ!’とその横っ飛びプレーを絶賛していた。岩村の運動神経は本当にすごい。
フィリーズはこの1点のリードを守り、リリーフ成功率100%というリッジが最後のバッターを三振に仕留めゲームセット。本拠地でワールドシリーズ優勝が決まったので、球場全体が大騒ぎ。選手、監督、コーチ、満員の観客は歓喜に酔いしれている。
その中に二度目の経験となる田口がいた。残念ながら、この5戦に一度も出場の機会がなかったが、それはそれとしてさぞかし嬉しいだろう。2年前のカージナルスのときに次いで、チームは違うがまた喜びの輪になかにいる。レギュラーではないが、なんとも運のいい選手である。
監督のマニエルは昔、ヤクルトスワローズの4番バッターとしてホームランをよく打った選手で、ヤクルトが1978年に日本シリーズを制覇したとき、そのパワフルなバッテイングでチームの勝利に貢献した。30年前のことだから、マニエルが35歳のころ。当時、ヤクルトの監督はあの知将広岡。その翌年に、西本監督率いる近鉄バッファローズに移籍し、ここでも活躍した。マニエルは赤ら顔だったので、ついたニックネームが赤鬼。
その赤鬼がいまや大リーグの名門チーム、フィリーズの監督になり、昨年はナリーグ東地区で優勝し、今年は念願のワールドチャンピオンになった。めでたい話である。BS1の大リーグ中継でフィリーズの試合をみたのはこのワールドシリーズがはじめてだが、選手の顔ぶれをみると、チャンピオンにふさわしいチームだった。
MVPに選ばれた左腕ハメルズ(24歳)、リリーフエースのリッジ、若き大砲ハワード(ホームラン王、打点王の2冠)、セカンドのスタープレイヤー、アトリーなどなど。ナリーグにもいい選手が沢山いることがこのワールドシリーズでよくわかった。と同時に、大リーグの勢力地図がどんどん変わっていることを実感する。
岩村が引っ張ったレイズは惜しくもワールドチャンピオンは逃したが、アリーグを力で制した。シカゴ・カブスのソリアーノを思い起こさせるアプトンやヤンキースのAロッドに似ているロンゴリア、そして若手の左腕プライスなどこれからどんどん成長していきそうな選手が何人もいる。ヤンキース、レッドソックスもうかうかしておれない。
宇和島が生んだスーパースター、岩村を目いっぱい応援したが、チームは残念ながら総合力で上回るフィリーズに敗れた。岩村は今年は怪我もなく、1年をフルに活躍した。拍手々! 来年また、すばらしいプレーを期待したい。
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