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2008.09.15

もう一度見たいロセッティ、ウォーターハウス、サージェントの名画!

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1,3月の海外美術館巡りのあと、感動した作品を毎日3点ずつ紹介したが、ほかの画家とのバランスとかでいい絵なのに割愛したものがいくつかあった。3日前からラファエロ前派作品が続いているので、こぼれおちた名画のなかからこれらと響き合うとっておきの3点に急遽登場してもらった。

★ロセッティの‘ベアタ・ベアトリクス’: シカゴ美(上の画像)
★ウォーターハウスの‘レイディ・オブ・シャロット’: テート・ブリテン(真ん中)
★サージェントの‘マクベス夫人に扮するエレン・テリー’: テート・ブリテン(下)

テートのロセッティ作品では、一度みたことのある‘プロセルピーナ’より東京都美にやってこなかった‘ベアタ・ベアトリクス’(ラテン語の祝福されたベアトリーチェという意味)に期待していたのだが、どういうわけか‘プロセルピーナ’しかなかった。スペースの関係で二つは同時に展示しないのか、それともどこかへ貸し出し中だったのか?残念だったが、ウィンスロップコレクション展のとき、水彩のレプリカを見ているので、体中の力がドッとぬけるほどのことはなかった。

この絵のレプリカが6点あるらしいが、上のシカゴ美蔵は1872年に描かれた油彩のレプリカ。テートの原画よりは輪郭がすこしはっきりしており、下のプレデッラには‘神曲・煉獄編’で地上の楽園に来たダンテがベアトリーチェと再会する場面が描かれている。

この絵の前で興味深い光景をみた。70歳をこえている二人のお婆さんが少女のようなまなざしでこの絵を見みつめ熱心に話をしているのである。モネやルノワールの絵の前なら、とくに気にもとめないのだが、普通のお婆さんがラファエロ前派についてしゃべっているのにはちょっと驚いた。この街の文化・芸術度の高さを見せつけられた。二人の会話はこんな風だったかも、

‘ベアトリーチェのモデルはロセッティの死んだ妻よね。瞼を閉じ恍惚状態のベアトリーチェの手に小鳥が死の象徴である芥子の花を落としている’
‘そうね、後ろはフィレンツェの街でしょ。右にいるのがダンテで左が愛の姿ね。ダンテの前の日時計はベアトリーチェの死の時刻を示し、愛の手の消えかかった炎はベアトリーチェの命を表しているのね’

ウォーターハウスが‘オフィーリア’に想を得て描いた‘シャルロット’はいつか見たいと願っていたが、実際絵の前に立つと言葉がでないほど絵のなかに惹きこまれた。ほかにあったウォーターハウス作品にはそれほどぐっとこなかったが、これは別格。まったくすばらしい絵。小舟のまわりの草木や水面を流れる葉などリアルな小川の情景は‘オフィーリア’の雰囲気と似ている。呪いがふりかかり夢遊病者のような目つきになっている美しいシャルロットは、恋い焦がれるランスロット卿がいるキャメロット城のある岸に小舟が辿りつくころまで、命を持ちこたえられるだろうか?悲劇の結末が待っているような気がする。

サージェントの思わず‘うぁー’と声が出そうになる肖像画はラファエロ前派との関連はないが、見ていると体がフリーズする点では‘プロセルピーナ’と同じタイプの絵。まさに目の前の舞台で名女優がシェークスピア劇を演じている感じ。そして目が釘付けになるのは目の覚めるような青や緑の衣装描写とゴールドの飾り物の輝き。この絵と出会ったことは一生の思い出になる。

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