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2008.08.09

蕪村の蘭亭曲水図屏風と運慶様の彫刻

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“北京故宮 書の名宝展”(江戸東博、7/15~9/15)に出品されている王義之の最高傑作“蘭亭序”(拙ブログ7/26)といい具合にコラボする絵を現在、東博平常展でみることができる。それは与謝蕪村が描いた上の“蘭亭曲水図屏風”(六曲一双、右隻、展示は8/24まで)。

これはMIHO MUSEUMの回顧展では会期が合わずみれなかったが、東博蔵なので、いずれ平常展でお目にかかれるだろうと思っていたら、意外に早くリカバリーできた。しかも、絶好のタイミングで。

会稽山(浙江省紹興県)のふもとにある蘭亭という庭園でおこなわれた漢詩の宴はゲーム感覚。清流が曲りくねる曲水の岸辺に座って、ただ詩をつくるのではおもしろくない。で、上流から盃を流してもらい、自分の前に流れてくるまでにつくる。できなければ、罰としてお酒を沢山飲まなければいけない。こんなルールで王義之と仲のよい文人41人が思い思いに詩をつくって楽しんだ。

画面には文人は右・左隻で14人、お手伝いの子供が5人描かれている。右上の岩の間をみると盃をのせた小さな板が流れている。盃がいくつあるかは見てのお楽しみ!屏風の上に書かれているのは天龍寺の坊さんの筆による“蘭亭序”。少し目が慣れてきたので、出だしの“永和九年歳癸丑暮春”くらいまでは読めた。

本館1階で行われている特集陳列は正面入って右の最初の展示室が“六波羅蜜寺の仏像”、その奥が“二体の大日如来像と運慶様の彫刻”(展示はともに9/21まで)。真ん中は六波羅蜜寺にある“伝運慶坐像”(重文)。これは息子の湛慶の作といわれている。ごつい顔は豪快な仏像を数々つくった運慶のイメージにぴったり合っている。

運慶様の彫刻は下の栃木・光得寺蔵の“大日如来坐像”(運慶作、重文)、サザビーズのオークションで競り落とした真如苑蔵の“大日如来坐像”(運慶作)、四天王眷属立像、十二神将など8点ある。光得寺の黄金に輝く“大日如来”は小さな像だが、ふっくらしたやさしそうな顔立ちに心がなごむ。

“対決ー巨匠たちの日本美術”で運慶、快慶の丸顔の地蔵菩薩像を鑑賞した後、本館に移動し、“運慶像”や運慶様の8点をみると、運慶一派の彫刻にぐっと近づけるのではなかろうか。

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