もっと見たいマネの名画!
ライフワークにしている印象派絵画でいつか遭遇したいと願っているのが、マネの回顧展。モネ、ゴッホ、ロートレックは何度もあり、セザンヌ、ルノワールも開催されたのに、マネ、ゴーギャン、ドガの回顧展はまだお目にかかってない。
西洋画家の回顧展をパリ、ロンドン、NYの美術館ではなく、日本の美術館で見れる可能性は今後も甚だ低いだろうから、見たい画家についてはやはりオルセー、メトロポリタンなどの展覧会情報をマメにチェックし、そのタイミングに合わせて、出かけるしかない。
が、ひとつ嬉しいニュースがある。Takさんの情報によると、2010年春にオープンする三菱一号館美術館で“マネ展”が開催されるというから驚き!西洋美でマネ展をやってくれないかと願い続けてきたが、元ここの学芸員だった高橋明也氏が館長として就任された三菱の美術館で現在、準備が進めらているのである。
ラ・トゥール展(05年)や今、大盛況のコロー展を企画された高橋館長が構想するマネ展なので、期待値はいやがおうにも高くなる。1月、3月の海外美術館めぐりでマネの作品をかなり見たから、代表作の多くに済みマークがついたが、残っているもので次の3点は個人旅行でないかぎり、まず見れない絵。
★驚くニンフ:アルゼンチン、ブエノスアイレス国立美(上の画像)
★アトリエでの昼食:ミュンヘン、ノイエ・ピナコテーク(真ん中)
★ナナ:ハンブルグ美(下)
ブーシェの“ディアナの水浴”(拙ブログ4/1)をみたから、“驚くニンフ”と対面したいが、なにせブエノスアイレスは遠すぎる!明るい高級娼婦“ナナ”はなんとしても見たい絵だが、ハンブルグは普通のドイツ観光ツアーには入ってから、これも無理。
ミュンヘンにはジュネーブに住んでいた頃、クルマで出かけたことがあるが、入館したのはルーベンスの物語絵やデューラーの有名な“自画像”などがある“アルテ・ピナコテーク”(古絵画館)のほうで、前に近代絵画を展示する“ノイエ・ピナコテーク”(新絵画館)があることを知らず、満腹気分のまま次の目的地に出発してしまった。
あとで、ここにはゴッホの“ひまわり”やマネの“アトリエでの昼食”や“ボートの中のモネ夫妻”といった名画があることがわかり、残念な思いがつのった。ミュンヘンにはカンディンスキーの抽象画がみれるレンバッハハウス美があり、また訪ねてみたい気持はあるのだが、ドイツはベルリンの美術館群を優先度一番にしているから、ここはその後になる。
2年後のマネ展にこれらの絵が含まれていることを夢見ていたい。“高橋館長、期待してます!”
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コメント
こんばんは。
高橋先生はいづつやさんのブログも
早い段階からチェックされていたそうです。
こちらのインタビュー記事でも
いづつやさんのブログについての言及があります。
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1424
投稿: Tak | 2008.08.10 01:11
to Takさん
専門家ではなくただの美術好きのブログを見ていた
だけるなんて、有難いことですね。
実は高橋氏の名前は御大、高階秀爾氏と一緒に
手がけられた88年の大展覧会“ジャポニスム展”
(西洋美)のころから知ってました。
このとき、大変感動したマネの“笛を吹く少年”、
“エミール・ゾラの肖像”(ともにオルセー)は今でも
エポック的な鑑賞体験としてよく覚えてます。
2年後のマネ展は日本では22年ぶりにマネの傑作
が見られる絶好の機会になりそうですね。
投稿: いづつや | 2008.08.10 13:20