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2008.08.18

惨敗女子マラソンは誰の責任?

531_2北京オリンピックでは男子にくらべ女子が頑張っている。

柔道は2個の金メダルを含む5個のメダルをとったし、レスリングも4人全員がメダルを獲得した。

だが、柔道、レスリングと同じくらい期待されていたマラソンは惨敗に終わった。多くのマラソンファンは野口が連覇を達成し、土佐も銅メダルを獲るのではと期待していたのではなかろうか。

マラソンが大好きなので過去のオリンピックではいつも興奮して応援していた。が、今回はレースにのめりこむことが全然なく、“野口みずきが何事もなく走っていたら、優勝した38歳のトメスク(ルーマニア)に独走させることなく、ぶっちぎりの強さを見せて、ゴールのテープを切っていただろうな”と思いながら見ていた。

こんなにつまらないマラソンは久しぶり。見ているうちに陸連幹部と野口と土佐の監督に対する怒りがこみあげてきた。彼らは一体何をしていたのか?野口の足の肉離れが判明したのがレースの8日前。そして2日後に出場しないことを決めた。野口自身が一番つらいのだから、慰めの言葉しかかけようがない。ただ、レースに期待している者としては“なんとも惜しい!出れば金メダルに一番近かったのに”という思いは強く残る。

でも、監督が“予期せぬ怪我が発生しました”と説明しても、“それは残念ですね”とはならない。これまでの大会で、オリンピックへの出場権をとった選手が準備段階の怪我で本レースを欠場したことは一度もない。最善の準備をしてレースにベストの状態で臨めるようにトレーニング計画をつくり、それをマネージメントするのが監督の仕事なのに、野口の監督はこれが出来ず、野口をつぶしてしまった。お粗末極まりない!それでもプロのコーチかと言いたくなる。

野口はアテネのあと、一度故障して、長いこと走れなかったのだから、激しいトレーニングを過度にすると怪我することはわかっていただろうに。再発防止を胸に刻んだはずなのに、本番直前にダウンするのだから、傍からすると野口チームは一体どうなってんだ?ということになる。野口本人が“まだ、走りたい”と言うのを、“もういいよ、このあたりで少し休もう”と説得するのが監督の役割ではないか。

シドニー、アトランタでメダルを獲得した有森やシドニーで優勝した高橋を指導した小出監督はそのあたりは上手かった。シドニー大会の前、マスコミに出演してこんなことを言っていた。“高橋は今、一番強いよ!誰にも負けない。いい勝負ができるのは○○と△△くらいかな”。ライバルを徹底的に分析して、高橋との走力の違いをきっちり把握して、どういうレースをすると勝てるかを事前にシミュレーションしていた。このことを本人にも言って聞かせていたに違いない。

北京大会に出場した選手の走りっぷりをみて、野口の力は図抜けていたのではないかと思えるので、野口チームはどうして自信をもって準備期間をすごさなかったのかと残念でならない。要するに監督が無能だったということである。そして、野口チームの危機管理能力の無さをこれまた見過ごした陸連の責任も大きい。おそらく、陸連は野口チーム、土佐チーム、中村チームの練習状況については其々の監督に任せっきりでどういう状況にあるのか十分把握してなかったのであろう。

各チームは自分たち流でトレーニングし、陸連への報告もせず、秘密主義を通す。土佐の監督は7月の時点で、いやもっと前から土佐の外反母趾がひどくなり、本番は走れないことはわかっていたのではないか。本人も7月から長い距離を走ると本番に出場できなくなるので、まともな走り込みはしてないと思う。

皆が期待していた野口が欠場し、土佐がレース前から実質リタイア状態というのは異常である。10ヶ月も1年も前から出場を決めておきながら、こういう事態になるのだったら、補欠選手の選び方とか準備のさせ方をもっと検討する必要がある。また、代表選手3人の練習計画を陸連がチェックし、チームとのコミュニケーションを図らないとまた同じことが起こる。

マラソン界には昔から派閥があって、仲のよくないことも、今回メダルが獲れなかったことの一因ではないか。女子柔道、競泳、女子レスリングのように選手同士の横のつながりとか選手とコーチ、サポートスタッフとの絆も大事にしないと、これまで築いた伝統が一気に崩れるような気がする。今回の惨敗を真摯に受け止め、4年後のロンドン大会で強い女子マラソンを復活させてもらいたい。

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