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2008.08.20

サントリー美の小袖展

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サントリー美の“小袖展”(7/26~9/21)を楽しんだ。この展覧会は館の年間スケジュールで知ったときから関心が高かったのだが、5月モディリアーニ展を見るため名古屋市にでかけた際、時間がなくてパスした“松坂屋京都染織参考館名品展”(名古屋市博)と同じものであることは最近わかった。

小袖を中心に振袖や浴衣なども含めてこれほど沢山の絵柄を見たのははじめて。3期に分けられた会期中に全部で230点ほどでてくる。また、着物のほか、意匠の雛形本や蒔絵硯箱、簪、鼈甲櫛、屏風も楽しめる。

江戸時代に生み出された小袖に使われた意匠は四季をイメージさせる花や草木、鳥をあしらったものから和歌や物語などの古典文学を思い出させるもの、そして婚礼などの祝いの席に相応しい豪華なものなど様々なヴァリエーションがある。

着物をしょっちゅう見ているわけではないから、目の前に現れる柄に一々反応してしまうが、目が慣れてくると、おのずと足をとめて長くみている意匠とさっとみるものがでてくる。上は鮮やかな青地とすっきり丸文に惹かれた“花色地丸文散らし模様縫箔”(江戸時代後期)。

真ん中は琳派狂いにはすごく魅了される“流水に菊模様小袖”(江戸中期)。S字の流水を軸にダイナミックな水しぶきと大きな菊を組み合わせた大胆な意匠がどっと目に飛び込んでくる。インパクトの強さではこれが一番だった。

夏を感じさせるものでは、描かれた蛍を夢中になってみた“宇治風景模様小袖”と下の涼しげな“網に魚介模様浴衣”が印象深い。伊勢海老、蛸、フグなどのとりあわせがとても新鮮。

雛形本にでてくる斬新なフォルム、高いデザイン性、余白のある構成といった装飾的な意匠をみると、装飾性が日本美術のエッセンスだなとつくづく思う。名古屋で見逃したときは残念な気持ちがしていたが、思わぬところでリカバリーでき幸せな気分。

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コメント

北京オリンピックの記事が続いていましたね、四年に一度の美の祭典は立派な「文化記号」ですよね!
さて「小袖」展僕も堪能しました。
>着物をしょっちゅう見ているわけではない
といづつやさんはおっしゃるが着物に縁が全くない僕にはいちいち新鮮でした。
僕は「鶴小花模様腰巻」の前でずっと眺めていました。
松坂屋史料館の所蔵で「源氏物語図屏風」や「誰が袖図屏風」が東京出品されないのは残念!
カタログの作りも誠によかったです。

投稿: oki | 2008.08.21 23:20

to okiさん
オリンピックの感動は昔から半端じゃあない
ですから、毎日が楽しいです。スポーツも文化
、食も文化です。拙ブログのタイトルを理解し
ていただいて有難うございます。

名古屋でパスしたのが、サントリーに巡回して
いるとは最初気づきませんでした。見所のある
小袖が沢山ありましたね。私も誰が袖図屏風を
みたかったです。

投稿: いづつや | 2008.08.22 15:45

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