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2008.07.11

対決ー巨匠たちの日本美術  大雅 vs 蕪村

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“永徳 vs 等伯”と“宗達 vs 光琳”は昨年の狩野永徳展で今回出品されている“檜図屏風”、“花鳥図襖”(07/11/9)、“洛外名所遊楽図屏風”(07/11/10)を紹介し、長谷川等伯の“松林図”(1/15)もアップ済み、そして“風神雷神図”がまだ出てない
(8/11~17)のでパス。

でも、京都へ出かけられなかった方とか琳派をまだ充分見られてない方はこの絶好のチャンスをお見逃しなく。四人は日本美術のど真ん中に位置する超ビッグな芸術家だから、最高クラスの作品がずらっと並んでいる。で、2回目の絵画“VS”は“大雅 vs 蕪村”ー詩は画の心・画は句の姿ー

作品の数は池大雅が6点、与謝蕪村が7点。よくぞこれだけの代表作を集めてくれたという感じ。流石、美術雑誌“国華”の創刊120周年を記念する展覧会である。これはこの二人に限ったことではなく、出品作全体に言えることだが。嬉しいことに狙っていた絵が一点ずつ入っている。大雅の“浅間山真景図”(上の画像)と蕪村の“鳶鴉図”(真ん中と下)。

大雅の“楼閣山水図屏風”(国宝、拙ブログ07/1/8)は東博の平常展に一年半くらいのタクトで登場するから、お馴染みの作品だが、他の作品は普段なかなか見る機会がない。今回でている“十便・十宜帖”(国宝、川端康成記念会、十宜は蕪村作、05/6/19)もタイミングが会わないとずっと見られない可能性の高い作品。

大雅はお気に入りの一人だから、“バークコレクション展”(東博、05/7)や“18世紀京都画壇の革新者たち”(京博、06/3)では展示された作品(二つで7点)を熱心に見た。画集に載っているものは半分くらいは目におさめたが、満足できるほどの数ではない。

今回の“浅間山真景図”は長らく待った絵。この絵のことは14年前にあったNHK日曜美術館の“真景図の謎”で知り、いつか目の前に現れてくれることを望んでいたが、なかなか実現しなかった。大雅は無類の旅好き、山登り好き人間。これは信濃の浅間山の山頂から関東平野の眺望を描いたもの。右上に富士山が見える。

ちょっと洋風画の雰囲気をもった山岳風景画で、前景の岩から中景、遠景の山にいたる遠近感がきわめて自然に表現されている。印象に強く残るのが高い山からの眺めはこんな風に雄大だろうなと思わせる実在感と画面の大半を占める量感のある白い雲。

蕪村の作品は4月、MIHO MUSEUMの回顧展に展示された代表作がごっそり出ている(6点)のだからスゴイ。特筆ものは蕪村、晩年の傑作“夜色楼台図”(重文、5/6)と“鳶鴉図”(重文、北村美)が7/8~13と8/11~17(夜色楼台図はこの二つの期間だけ)では一緒に見れること。こういう機会はめったにない。

回顧展でみれなかった“鳶鴉図”を釘付けになってみた。右には激しい風雨のなか、じっと枝に止まっている鋭い目と嘴をした鳶、そして左の雪がしんしんと降る場面では二羽の鴉が寄り添うようにしている。胸にジーンとくる絵。ふと、東山魁夷の“白い朝”(4/9)に描かれた鳥が頭のなかに浮かんできた。

これで蕪村作品には済みマークがついたので、次のターゲットは大雅。京博が大回顧展を開催してくれることをひたすら祈っている。

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