« 対決ー巨匠たち日本美術 永徳・蕪村の新発見絵画! | トップページ | 東京都庭園美術館の舟越桂 夏の邸宅 »

2008.07.31

対決ー巨匠たちの日本美術  天才デザイナー 宗達・光琳!

463_2
464_2
465_2
この展覧会で俵屋宗達、尾形光琳の絵は14点みられる。これに本阿弥光悦と俵屋宗達の合作、和歌巻(2点)、および尾形乾山のやきもの(5点)を加えると、琳派作品は全部で21点。琳派狂いだから、アドレナリンがどっと出てくる。

これが終了しても、楽しみは終わらない。10月にはここでまた“大琳派展”(10/7~
11/16)が開催されるのだから嬉しさ二段重ね。文人画とともに今年は琳派の当たり年である。

後期にでてきたのは光琳の“孔雀・立葵図屏風”(重文)のみ。宗達と光琳の“風神雷神図屏風”は最後の期間(8/11~8/17)に登場する。14点のうち、会期中でずっぱりなのは宗達の“松図襖”(重文、養源院)、“蔦の細道図屏風”(上の画像、重文、相国寺)、“秋草図屏風”(奈良屋記念 杉本家保存会)、“狗子図”(拙ブログ07/10/21)、光琳の“白楽天図屏風”、“菊図屏風”(真ん中)、“流水図乱箱”(下)の7点。

上の“蔦の細道図”(右隻)はこれまで大きな琳派展を数回経験したのに、なぜか縁がなかった。図版でみると、金地と緑がもっと鮮やかなイメージだったが、実際はそれほどでもなかった。これはちょっと抽象ぽくてデザイン性の高い絵。右と左から突き出す感じの先の尖った緑の色面は土坡(どは)で、これに挟まれたところと右上に描かれているのが蔦。江戸時代初期にこんな現代アート感覚の作品を生み出すのだから、宗達の造形感覚は時代を突き抜けている。

真ん中の光琳の“菊図”はお気に入りの絵。意匠的に描かれた白菊の明るくてほんわかした雰囲気がとてもいい。これで3度目の対面だが、毎度〃装飾性に満ち溢れている画面を何時間でも見ていたくなる。咲き誇る菊の花は花鳥画を見ているというよりは、着物の紋様をながめている感じ。装飾の目的は見る者を楽しくさせることだから、この絵の依頼者は毎日が浮き浮き気分だったにちがいない。

下の“流水図乱箱”をじっとみていると、金と青で形づくられたゆがみのある円が自在に変形していくようにみえる。これはどうみても光琳定番の流水ではなく、現代アーティストの表現意欲を刺激するようなフォルム。規格外のデザインセンスは宗達から光琳にしっかり受け継がれている。

大芸術家の作品にもうメロメロ状態だったので、隣にいた外国人に“日本の芸術家ってすごいでしょう!”と思わず言ってしまいそうになった。

これで、“対決ー巨匠たちの日本美術”は終わり。全部で10回、お楽しみいただけましたでしょうか。取り上げなかった“等伯”、“鉄斎 vs 大観”、“運慶 vs 快慶”、“円空 vs 木喰”のコーナーにもいい作品がありますので、お見逃しなく。

|

« 対決ー巨匠たち日本美術 永徳・蕪村の新発見絵画! | トップページ | 東京都庭園美術館の舟越桂 夏の邸宅 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 対決ー巨匠たちの日本美術  天才デザイナー 宗達・光琳!:

« 対決ー巨匠たち日本美術 永徳・蕪村の新発見絵画! | トップページ | 東京都庭園美術館の舟越桂 夏の邸宅 »