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2008.07.18

野茂引退  トルネード投法がもう見られない!

415大リーガー、野茂英雄が昨日、現役引退を表明した。

今春久しぶりに大リーグのマウンドに戻ってきたから、またあのトルネード投法がみられると期待していたが、現実は厳しく、ロイヤルズの投手スタッフに踏みとどまれなかった。

記者の“4月に復帰してある程度納得した部分はあるのか?”に対して、“悔いは残る。まだまだやりたい”と答えたのを聞くと、野茂は心底から野球が好きなんだなと思った。

世の中の多くの大リーグファンは野茂の大リーグ挑戦によって生まれたのではなかろうか。95年、野茂がLAドジャースに入団したお陰でBS1が大リーグ中継を本格的にはじめ、野茂が登板する試合は全部放送してくれた。土日以外に試合があるときは隣りの方にビデオ収録を頼み、会社から帰って熱心にみた。

個性豊かな大リーガーのなかにあっても、ユニークさでは野茂のあのトルネード投法にかなうものはない。野茂の投げ方は日本でプレーしているときから大リーガーの雰囲気を漂わせていたから、大リーグのマウンドではまさに水を得た魚。しかも、落差の大きいフォークボールと重い速球をビシビシ投げ込んでくるのだから、さしもの強打者たちもきりきり舞いさせられた。

四球でランナーが塁にたまろうが、最後はフォークで三振をとり、ピンチを切り抜ける。とにかく三振を沢山とってくれる野茂のピッチングは胸がスカッとする。TVで応援していても感激するのだから、ドジャースタジアムにいた観客は楽しくてたまらなかっただろう。

大リーグの記録に残る偉業としては二度のノーヒット・ノーラン(ドジャースとレッドソックスに所属していたとき)がある。ナショナル、アメリカン両リーグでノーヒット・ノーランを達成したのはサイ・ヤング、ノーラン・ライアンらに次ぐ史上4人目の快挙。そして、大リーグ通算123勝はアジア人投手ではもちろん一番である。これだけの実績を残したのだから、将来の野球殿堂入りも夢ではない。

当時の対戦で一番おもしろかったのがSFジャイアンツにいたバリー・ボンズとの対戦。野茂はこのホームランバッターをよく三振にきってとった。また、95年のオールスター戦に先発し、アリーグの4番、フランク・トーマス(シカゴ・ホワイトソックス)と対戦したときのことも目に焼きついている。野茂はフォークをあえて投げず、ストレート勝負し、この最強バッターをキャッチャーのファールフライにしとめた。鳥肌がたつようなすごい対決に体が熱くなった。このときほど野茂が大きく見えたことはない。

野茂は本当に度胸がいいし、打たれてもびびらない。これがこのピッチャーの一番の魅力。オフシーズン、NHKの特番に出演してこんなことを言っていた。“ボンズにホームランを打たれたとき、顔ではまずいという表情をしてましたが、心のなかではきれいなホームランだなと感心して見てました”。この野球を楽しむ姿勢をみて、たいした選手だなとあらためて野茂が好きになった。

さて、引退後の野茂はどういうことをやるのだろうか?現在、野茂はNOMOベースボールクラブのオーナーだから、当面はこれに専念するのかもしれない。でも、これだけではもったいない。で、個人的には、日本のプロ野球のコーチに就任し後輩の指導にあたるとか、ロサンゼルスオリンピックのときバッテリーを組んだ古田とか、同級生の元大リーガー長谷川、仲のいい吉井(日本ハム投手コーチ)らと連携し、北京五輪に出場する全日本チームの監督やコーチを務める星野世代に替わる球界の新しいリーダーになってもらいたいと思っている。

大リーグの楽しさを数限りなく味合わせてくれた野茂英雄には感謝しても感謝しきれない。19年間のプレーに拍手々!どうか次の夢にむかって進んでもらいたい。

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