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2008.07.24

永青文庫の白隠とその弟子たち展

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昨年に続いて今年も白隠の禅画をみる機会に恵まれた。白隠の書画を300点あまり所蔵している永青文庫では、現在、“白隠とその弟子たち~みんな白隠が好きだった~”(6/28~9/15)が開催されている。

昨年、“日本美術が笑う展”に展示された“布袋すたすた坊主図”(拙ブログ07/2/2)、ここの“達磨図”(07/5/1)など30点、会津八一記念博物館の“蛤観音図”(7/5/10)など14点と対面し、白隠の戯画や書にだいぶ目が慣れていたから、出品作35点はすこし余裕をもってみることができた。

また、今回は弟子の東嶺と遂翁の作品17点がオマケでみられる。展示室はあまり広くないため、前後期で作品が入れ替わる。後期にも見逃せないのがあるので、二度訪問することになりそう。

前期で最も魅せられたのは昨年も見た上の“蓮池観音図”。ここには同名の絵がもう一点ある。どちらも観音様と蓮の花、つぼみ、葉が白で背景の池が黒という白黒対比が目に強く印象つけられる絵だが、観音様が体を右のほうに傾けているこちらのほうにぐっと引き寄せられる。蓮池観音でも蛤観音でも、観音様の顔は同じ描き方。色白で面長、そして、長いだんご鼻と二重顎。

ちょっと横道にそれるが、若い頃美貌で鳴らした大女優が年をとると新陳代謝が落ちてきて、だいたいこんな顔になってくる。この観音様をみてすぐ連想したのが高峰三枝子(知っている人にはわかるが、知らない人には誰れ?)。松阪慶子も十年くらいたつとこんな顔になる?この蓮池観音図と同じくらい心がゆったりするのが観音様が蓮のハンモックに揺られている“蓮弁観音図”。

子供の手をひいている布袋さんの笑顔が実にいい“布袋携童図”(真ん中)の前では、“布袋すたすた坊主図”同様、思わず口元がゆるむ。世の中、“メタボはダメ!”の健康指向がはばをきかせているから、こんなでっぷり腹のでた布袋さんは旗色が悪い。だが、笑いは元気のもと。だから、太っていても愛嬌のある布袋さんのようにいつも笑いをふりまいていると、病魔も居心地が悪くて寄り付かない。

下は“山水図”。右にみえる丸木を数本あわせた継橋を三人の男が腰をかがめ、這うように渡っているのがおもしろい。その姿は人気の絵、“座頭渡橋図”とよく似ている。白隠の書画を10年かけて数多く収集した細川護立(もりたつ、1883~1970)は毎晩の日課として、白隠と仙厓の軸を一本ずつ掛け替えていたという。

最後に注意事項をひとつ。ここは緑の多い、立派なお屋敷だが、蚊がいる。お出かけの際は刺されないように、くれぐれもご注意を!

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