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2008.07.21

美術に魅せられて! お気に入り美術本(日本美術)

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西洋美術だと国内の美術館で行なわれる展覧会は絵画が中心。彫刻作品はたまにあるが、やきものはほとんどなく、工芸はアールヌーボーのような装飾品に限られている。これに較べると日本美術は幅が広く、日本画、仏像、やきもの、漆器、染色、浮世絵、近代日本画、洋画といろいろある。そして、最近では村上隆や山口晃ら人気の現代アーティストは日本美術を現代風にアレンジした作品を制作し、世界に発信している。

ここ十年くらいの間に、日本美術を見る目が随分変わってきた。とくに、江戸時代に活躍した若冲、蕭白、芦雪といった奇想の絵師たちに若い美術ファンたちが熱いまなざしを注いでいる。今、東博で開催中の“対決ー巨匠たちの日本美術”でも“若冲 vs 蕭白”、“応挙 vs 芦雪”のコーナーには大勢の20代~30代の男女が“仙人掌群鶏図襖”(若冲)、“群仙図屏風”(蕭白)、“虎図襖”(芦雪)などを熱心に見ている。

こうした日本美術を気軽に楽しもうという動きに対応して、出版業界はわかり易い美術本や巨匠たちのコンパクト画集を相次いで出版してきた。そこで、どんな美術本があるかまとめてみた。日本美術の名品を知る上で参考にしているのは以下の本。

★週間アーテイスト・ジャパン 日本絵画の巨匠たち 全60冊(上、同朋舎出版、92年)
★週間朝日百科 日本の国宝 全100冊(真ん中、朝日新聞社、97~99年)
★週間 日本の美をめぐる 全50冊(下、小学館、02~03年)
★橋本治著 ひらがな日本美術史 1~7 (新潮社、95~07年)
★名画日本史 1、2巻(朝日新聞社、00~01年)

“日本絵画の巨匠たち”は昨年、デアゴスティーニ・ジャパンが再出版したから、関心のある画家のときは購入された方がおられることだろう。このシリーズは日本美術を楽しむきっかけを与えれくれた思い出の本。だが、出版された時はまだ、関心の高かった絵師や近代日本画、洋画の画家たちは限られていたから、60冊の半分くらいしか手元になかった。

雪舟、永徳、等伯、宗達、光琳など有名な絵師は揃っているが、酒井抱一は欠けているし、奇想派では注目していた蕭白はあるが、若冲、岩佐又兵衛はない。また、明治以降の画家でも横山大観は購入したが、今では大ファンの菱田春草とか前田青邨とか福田平八郎などは知らなかったから、揃ってない。

日本美術の情報を一気に豊かにしてくれたのが97年から03年にかけて出版された“日本の国宝”、“名画日本史”、そして“日本の美をめぐる”。自分にとってはこの3つが日本美術のバイブル。だから、頻繁にみており、既に見たものは黄色のサインペンでマーキングし、次に追っかける作品を目に焼きつけている。現在、済みマークが8割くらいつくところまできた。

橋本治さんの“ひらがな日本美術史”はお気に入りの本。とにかくこの人の日本美術についての知識は半端じゃなく、名品をみる目は並みの美術史家をはるかに上回る。しかも、読みものとして大変面白い。ズバリ、この7冊をしっかり読んだら、日本美術がものすごく近く感じられるようになり、いっぺんに好きなる。

“名画日本史”は昨日紹介した“世界 名画の旅“の国内版。日本の美術ジャーナリズムのど真ん中にいるのが朝日の文芸記者。とにかく、文章が滅茶苦茶上手いし、多くの情報を駆使して、名画にまつわる面白い話をコンパクトにまとめている。今、この本は古本屋に行くと手に入るだろうか?

東京美術から出ている“もっと知りたい○○”(05~08年)も手軽で良質の情報が詰まったいい本。これまで出版されたのは雪村、若冲、蕭白、狩野派、北斎、広重、国芳、上村松園。今後、琳派の宗達、光琳、抱一が予定されている。

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