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2008.07.04

清方生誕130年記念 鏑木清方展

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鎌倉の鏑木清方記念美術館で行われている“鏑木清方展”(5/31~7/6)をすべり込みセーフで見てきた。

念願の“道成寺・鷺娘”(拙ブログ5/28)との対面を果たしたのですっかり安心し、記念美で清方の生誕130年を記念した特別展が行われていることを忘れていた。出品作のなかに長らく追っかけている上の“目黒の栢筵”(めぐろのはくえん)があったから、とんだミスをするところだった。

今回は記念展だから館所蔵の名画に加え、東近美、本郷の弥生美術館が所蔵する5点が展示されている。数はいつもの通り15点と少ないから10分もあれば見終わる。東近美のは画巻“目黒の栢莚”(部分)と平常展によく登場する真ん中の“鰯”(いわし)。

“目黒”は一種の歴史風俗画。栢筵は二代目市川団十郎の俳名で、目黒の別邸で団十郎が花ばたけの前に床を据えて、茶を楽しんでいるところが描かれている。江戸歌舞伎の基礎をつくったといわれる二代目市川団十郎(1688~1760)は稀代の名優であっただけでなく、俳諧狂歌文才に優れた風流人でもあった。

団十郎の隣にいるのは娘に白髪を抜かせている妻。紫陽花や白ユリがみえる花ばたけと後ろの木を斜めに描き、その間に3人のいる床を配して奥行きをつくる構成が秀逸。文人、栢筵は心穏やかに豊かな自然を楽しんでいる感じ。清方はこういう素顔の団十郎の心情に共感し、この絵を描いたのであろう。

明治時代の町の様子や風俗は知る由もない。だから、“鰯”に描かれた鰯売りの少年には遭遇することはないのに、絵というものは有難いもので、小さいころ見た竿竹や金魚売りのおじさんのことがおぼろげながら思い出される。清方のこの絵や“明治風俗十二ヶ月”(東近美)とか川合玉堂の風景画を楽しんでいるお陰で、ときどき昔の町の風物詩や日本人の琴線にふれる田舎の情景に感情移入することができる。

下はお気に入りの“朝涼”。以前にも一度取り上げたことがある。長い髪の毛を手でいじくっているところがいかにも少女らしい(清方の長女)。4年前、ここではじめてこの絵と対面したとき即、My好きな女性画に登録した。以来、会うたびにいい気持ちになる。

画集に載っている清方の作品は“目黒の栢筵”を目のなかにいれたので、見たい絵はほぼ済みになった。ここも暫くお休み。

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